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それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


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32/344

32 暗殺部隊

緑生い茂るので初投稿です

「本当にあんなのに勝てるの?相手は聖罰者(インクイジター)よ?」

「さあな。ま、ヒュージスライムよりはイケそうな気がするぜ」

「ヒュージスライムって……あんた達噂話だって言ってたじゃない!」

「なんだか懐かしいですね」

「死ぬかと思ったけどな」

「なんでアリスも平然としてるのよ……え、本当に戦ったの?」

「はい、まさに絶体絶命でした。しかしあの時ご主人様のお力によって……ぽっ」

「え、まってまって。なんでそこで顔が赤くなるのよ」

「いえ、なんでもありません」

「嘘おっしゃい!絶対なんかあったでしょ!言いなさいよ!」

「これはワタシとご主人様だけの秘密ですので……」

「何よそれ!ちょっとユート!説明しなさいよ!」

「いやー説明したいのは山々だけど、もう来てるんだよね」


 廊下の暗闇に黒ずくめのつけた白い仮面が浮かぶ、暗殺部隊っぽいのに正面から堂々と出てくるのは何故なのか。


「イザベラ、怖かったらあの小型結界装置使って隠れてろ」

「は、はあ?!なによあたしが怖がっているとでも……」


 黒ずくめの手が動き、何かを飛ばしてきた。自分に飛んできた何かを盾で防ぎ、イザベラに向かっている内の1つ弾くが1個逃した。アリスは身を捩って回避し、流れるような動きでイザベラに向かっていた残りを弾く。ナイスフォロー。

 小さなナイフだがよく見ると表面が濡れている……毒か?


「きゃっ!き、急になに?」

「あのオッサンがナイフ投げてきたから弾いたんだよ」

「それに毒が塗ってあります。匂いからして蛇草でしょうか、毒に侵されるとあまりの激痛に手足が折れるほど暴れ回り、最後には蛇のようにのたうちながら死ぬと言われています」

「……あたし隠れてるわね」


 直後に立方体の結界が現れてイザベラを隠す。さて、どうするかな。


「聖女様のお迎えに来ましたって雰囲気じゃないよな」

「そこの魔女を引き渡せ」

「お前喋れるんだ……で、引き渡したらどうするんだ」

「命だけは助けてやろう」


 そういう事言うやつが実際に助けたパターンって見たことない。


「毒ナイフ投げつけておいてよく言うぜ、殺す気満々のヤツに仲間を渡すかよ」

「ご主人様の言う通りです。そんなの許しません」

「……ならば死ね」


 手甲から剣を生やして襲い掛かってきた、手っ取り早くていいぜ。


「いくぞアリス!」

「はい、ご主人様!」

「はあああああああ!」

「やあああああああ!」


 


「勝ったわ」


 最初からスキルを使っていたからか昆布より楽に倒せてしまった。

 と言っても無傷で倒せた昆布と違ってスキルを使ったうえで剣を切り結んだし、特訓で会得した奥の手も使ったので実力は黒ずくめの方が遥かに上だろう。


「まさに強敵でした」

「ヒュージスライム以来のハチャメチャ限界バトルだったな」

「いや、なんであんた達そんな強いのよ」


 結界を解除しながらイザベラが呟く。なんでって言われても……鍛えてるから?


「はぁ。じゃあ、町長の所に行きましょ」

「町長……あぁ、今回の騒動の黒幕だったわアイツ」

「そうよ!アイツがこんな事しなければ死にそうな目に合わなくて済んだのに!」

「じゃあそれも含めて文句言いに行く……黒ずくめは?」


 さっきまで倒れていた黒ずくめが居なくなっていた、慌てて周囲を見ると窓枠に足をかけていた。


「任務……失敗」


 そういうと懐から水晶を出して小声で呟くと水晶が輝きだした。あいつ魔法も使えるのか、てか水晶バチバチってるけどなんだアレ?黒ずくめが服をめくって胴体に巻かれている謎の塊を見せてくる。

 暗殺部隊……任務失敗……魔道具(マジックアイテム)であろう水晶……体に巻かれた何か……おい嘘だろ?!


「伏せろ!」

「え?きゃっ」

「ひゅあっ」


 2人を床に押し倒し上から覆いかぶさる。黒ずくめは窓から外に落ちて——

 ボフンッ

 爆発と言うにはちょっと間抜けな音がして、顔を上げると白煙が辺りを覆っている……。


「ってこれ煙幕かよ!」


 はあ、怖かった。もしアレが爆弾で巻き込まれていたかもと思うとゾッとする。


「ちょっと!」

「あの、ご主人様……」

「二人とも怪我はないか?よかった……」

「ワタシはご主人様が望むのであれば……」

「よかったじゃないわよ!さっさとどきなさい!!!」


 アリスは顔を赤らめてモジモジしてちょっとよろしくない雰囲気だがイザベラが俺の腹を蹴りながら騒いでいたおかげで助かった。

 窓に近付き恐る恐る覗くと地面に人影は無く、屋敷前の広場にはスレイが倒したと思われる黒ずくめが数人倒れている。


「スレイが居ない」

「ほんとだ、どこに行ったんだろ?」


 スレイがやられた、という事は無いだろう。となると屋敷に入った俺達の後を追っていると考えるのが無難だろうか。

 するとガラスが割れる音がした。音の方角からして町長の部屋か?

 急いで向かい壊れた扉をくぐったらスレイがいた。


「スレイ、無事だったか」

「聖女様。ユートそれにアリスさんも。そちらはどうでしたか」

「なんとかな、それよりここの部屋の主はどこに行ったんだ?」

「それでしたらここに」


 スレイの向けた視線の先には倒れた町長が居た。

多分明日も投稿すます

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