表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/322

29 ボス:山賊のリーダー

金欠なので初投稿です

「おめえ一体ナニモンだあ?」

「ただの冒険者だよ」

「はっ、ただの冒険者が俺様の手下を5人も6人も殺せるか」


 筋肉モリモリマッチョマンは手に持った剣をぶらぶらさせながら話しかけてくる。

 こいつ……ふざけた様にしているが全く隙が無い、下手に切りかかればこちらが殺されるな。


「手下を殺した落とし前をつけてもらおうか……と言いたいところだが1つ条件を飲めば許してやる」

「へえ?その条件ってのはなんだ?」

「俺様の手下になれ。おめえの様な強い奴をむざむざ殺すのはもったいねえからなあ、殺した人数分働けば幹部にだって推薦してやるぜえ?」

「つまりお前は幹部クラスかそれ以上の立場にあるって事か」

「おうさ!王都から東の山賊を取りまとめる大山賊!大狼のロウガとは俺様の事よ!で、どうだ?俺様の手下になる気はあるか?」

「お前の手下になる気は無いがお前の首にかかっているだろう懸賞金は気になってきた。とりあえず朝になったらお前の首をギルドに持って行くことにするぜ」


 とりあえず自信満々にぶっ殺宣言して相手が少しでも相手するのを戸惑ってくれればいいんだが……


「ほう……?()れるもんなら殺ってみろや!!!」


 デスヨネー。剣を構えて走ってくる、正直嫌な予感するんだよな。走っているのにゆらゆら身体が揺れているし。まるで昆布だ。


「シャッ!」

「うおっ、あぶね」

「シャッ!シャッ!シャッ!」

「ほっくっよっ」


 昆布の様な揺らめいた動きから急に剣が切りかかってくる。かと思ったらまた揺らめいた足取りで動き、惑わしていく。

 筋肉ダルマの割には動きが素早いな。


「いや、素早いんじゃなくて動きの緩急が極端なんだ」

「ほう、俺様のウィロウ剣術を受けて生きているとはやるじゃないか」


 外郎(ういろう)?違うなウィロウだ、ウィロウ……あぁ、(willow)か。確かに言われてみればそんな感じに見え……いや、やっぱ昆布だわ。

 昆布剣術を何とかいなすが独特の緩急で捌ききれずにいくつか傷を負った。


「ハッーハッハッハッ!どうした防御してるだけじゃ勝てねえぞ!」

「慌てるんじゃねえ。今お前をどうやってボコるか考えてるんだよ」

「おもしれえ!手足が無くなる前に思いつくと良いなあ?!」


 山賊の回し蹴りが炸裂する。盾でガードしつつ衝撃を殺すために後ろに飛ぶ。少し距離を置いて対峙するも昆布はゆらゆらと動いている、うーんやり辛い。しかし何かに似てるんだよなあ……。


「っとあぶね!」


 距離を離したせいか矢の雨が再び降りだす。殆どは当たらないが1つだけ的確に膝を狙った矢が飛んでくる。この弓兵のせいで防御の手間が1つ増えているのは確かだ。

 離れれば矢の雨、寄れば昆布のマッチョ。前門の虎後門の狼とはいかないが中々に厳しい。

 落ち着け俺、いくら見慣れない動きとは言え昆布が人である限りどんな奇々怪々な動きでも人が出来る動きしか出来ないはずだ。


「ご主人様!」

「アリス、門番の人たちは大丈夫だったか?」

「はい、それよりご主人様に傷が……回復魔術(ヒール)


 アリスの回復魔術によって昆布につけられた傷が癒されていく、かすり傷とはいえ斬られれば痛いし戦いに集中できなくなるので痛みが無くなるだけでも有難い。


「なんだあおめえ、イイモン持ってんじゃねえか。()()を寄越せば殺すのはカンベンしてやるぞ」

「……あ?」


 いまなんつった昆布。今アリスをモノ扱いしたか?


「ん〜?見たところ森人(エルフ)か?まあ森のサルでも見た目が良ければ買うもの好きも居るからなあ」

「……それはちょっと気になるな、お前が売った人はどうなるんだ?」

「男は奴隷として死ぬまでこき使われて、女は買ったヤツが飽きるまでは性奴隷でその後は男の奴隷と一緒に働くか殺すことに興奮するヘンタイに売られるってえのが大体のパターンだな」

「ご主人様……」

「アリス、《再結合(リコピレイション)》したら周辺の弓持ちを頼む。1人腕の立つ奴がいるから気を付けて」

「はい、ご主人様もお気をつけて」


 スキルを発動させるとアリスは路地裏に走っり、俺は昆布と再び対峙する。


「いいのかあ?盾にしなくて」

「俺の盾はコイツで十分だ」

「フン、おいてめえら、今のガキを追え。傷つけるんじゃねえぞ」

「へいっ!」


 門の障害物を乗り越えていた山賊達がアリスの方向へ行こうとする。強化しているアリスならあの程度なら造作もないが。


「ふんっ!」


 一足で向かおうとする山賊達の傍に行き足を斬り飛ばす。二人いた山賊は両足を切断されてそのまま転ぶ。


「いで!なんだあ?」

「おい!お前足が……ぎゃあ?!俺の足もねえ!!!」

「おっと勢い余って両足切れてしまった……まあ山賊の賞金って基本死んでてもいい(デッドオアアライブ)だしいっか」

「おめえ、何しやがった」

「何って、ただ近づいて斬っただけだが?あ、今のチート太郎の科白っぽい」

「ふざけやがって!」


 昆布が切りかかってくるもその軌道が手に取る様に分かる、剣を持つ手首を柄頭で叩く。ボキリと骨の折れる音と感触が伝わってきた。


「ぐうっ!?おめえ今まで手抜いてたってのか?」

「いや、本気だったさ。ただ、今から激おこぷんぷん丸でもっと強くなるだけだ」


 こういう時に使えそうな言葉があったはずだが、たしか……そう。剣の切っ先を昆布に向け、もう片方の手でメガネをくいっとさせる。今かけてないけど。


「さあ、覚悟はいいか海藻野郎。処刑の時間(ショウタイム)だ」


 言ってて思い出したけど、これ悪役の科白だわ。

最強雀士決定戦おめでとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ