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それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


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27 作戦会議

新年度なので初投稿です

 何も起こることなく無事に終わる。

 そう思っていた時期が俺にもありました。

 事件は王都に行く街道の宿場町で起きた。


「山賊だー!山賊がきたぞー!」


 そんな大声と警鐘の音でたたき起こされた俺は装備を整えて外を見る。まだ空も白んでいない夜更けで夜襲にはうってつけの時間だ。


「アリス、準備は?」

「いつでも行けます」

「ユート、起きてるかい?」


 スレイがドアを開けるとアリスを見て少し驚いていたが直ぐにこちらを見る。


「聖女様は馬車に移動させた、すぐに逃げよう」

「逃げる?戦わないのか?」

「僕達の仕事は聖女様を守る事だ、この場に留まって聖女様を危険な目に合わせるわけにはいかない。今は町の守衛が戦ってるからその間に王都方面に全力で走る」

「うーん合理的。分かった、とりあえずその方針でいこう」

「ご主人様、それでよろしいのでしょうか……」


 アリスが不安気な声で伺う。まあ言いたいことは分かる。


「今俺達が優先すべきは聖女……イザベラの安全だ」

「しかし、ワタシ達なら……」

「そして立場上スレイの判断に従うしかないんだ。俺達は雇われた身、いくらスレイがフランクでもそこは忘れちゃいけない」

「わかり、ました……」


 落ち込むアリスの頭を撫でる。


「アリスは優しい子だね。大丈夫、何とかするよ」


 納屋の方に向かうと馬車にはすでにスレイの馬が準備しており、いつでも行けるぜ!の様な顔をしていた。俺達の馬はその隣で寝ていた。こいつ、こんだけ騒がしくなってるのにすげえな。


「聖女様、先ほどおっしゃった通り、山賊がこの宿場町に夜襲をかけています。我々は聖女様の安全を最優先し、万が一を考えて早急にこの場から離脱します」

「他に、やり方は無いのですか?」

「ありません。直ぐに出る必要があります」

「しかし、それではここの人たちは」

「宿場町とはいえ町の人間が無力な訳では御座いません。対応の早さからこういう事態に手慣れているのでしょう」

「なあ、一つ……あー、違うな。恐れながら意見具申したいのですがよろしいでしょうか?」

「なんだいユート改まって」

「いや、ちゃんとした方がいいかなあって思って……。それで気になることがあるんだけど進言してもよろしいですか?」

「聞きましょう。それと、いつも通りでいいですよ。今は私たち以外誰もいませんし」


 イザベラからの許可も出たことだし俺の考えを皆に伝える。


「この襲撃に何か違和感を感じるんだ、ベストタイミングな襲撃時間なのにこの町を囲んでいない」


 街道にある町なので大きな出入口が2か所もあるのに片方だけに集中して襲撃をかけている。

 そんなことをすれば片方から逃げられてここから近い王都に救援を要請しに行けてしまう。


「つまり王都側の街道から襲撃が来ないのはわざとだと?」

「あちら側から来ている襲撃者は先鋒と言うか、囮なんじゃないかと俺は考えている」


 実際に町の防衛は片側に集中している。ここに今以上の戦力が反対側から襲い掛かって来たら一気に町の中に雪崩れ込まれて町は壊滅するだろう。


「なるほど……救援を呼びに行く人達も待機してる襲撃者がそのまま捕まえてしまえば援護が来ることもないか……あり得るかもしれない。それでユートはどうするべきだと思う?」


「規模も潜伏場所も分からないのにこのまま町を出て森や平野で迎え撃つのはリスクが高すぎる。このまま町に留まって防衛機能を利用して迎え撃つのがいいと思う。もしかしたら俺の考えは妄想で終わるかもしれないけどな」


「だと良いけどね……聖女様、それでよろしいですか?」

「お任せします。この町を助けて下さい」

「わかりました。それでは二人とも早速行動を開始しよう」

「わかった」「わかりました」


 まずは聖女様(イザベラ)を人気のある場所、司令部である町長の家に入れてもらおう。前線の出入口が崩れたら町中はどこも危険になるがまあ多少はましだろうと判断した。

 町長の家に来てみたら案の定物々しい雰囲気だった。


「誰だ!」

「夜分にすまない、僕は教国の守護騎士(ガーディアン)スレイだ。この騒動について町長にお尋ねしたい、会わせてもらえないだろうか」

「し、守護騎士様!少々お待ちください、すぐにお呼びいたします!」


 門番は門を開けると一目散に屋敷の中に入っていった。守護騎士ってそんなに凄いのか。


「アリスはここでイザベラの護衛を頼む」

「わかりましたご主人様」


 俺とスレイは応接室に招かれると、そこには司教程ではないが恰幅の良いオッサンが立っていた。


「これはこれは守護騎士殿、このような時間にどうなさいましたか?」

「挨拶は結構です町長、今山賊の襲撃をイースガルド方面の街道から受けているのも把握しています」

「あぁ、最近よくあるんです。しかし所詮は山の猿共にすぎません。守護騎士殿の手を煩わせる事はありませんですねえ」

「では王都側の街道への警備はどうなっていますか」

「そのあたりは衛士長の指揮に任せていますので、今この場ではわかりかねますねえ」

「じゃあ町長は報告待ちで何にもわかってないって事か」


 来る場所間違えたかな。


「っ……貴方は何者ですねえ?」

「彼はユート、僕の旅の友だ」

「なるほどなるほど……いいですか?私は町長、この町の管理が仕事で賊から守るのは衛士の仕事ですねえ」


 確かに、社長に工事現場の話を聞いても分かるわけないか。


「じゃあ指揮官の所に行くべきだな」

「そうだね。では町長、僕達もこの襲撃者の討伐に……」

「ご主人様!王都側から火の手が!」


 突如として扉が開くとアリスが飛び込んで叫んだ。

ゲーミング家具届いた

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