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それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


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21 依頼内容

猫の日だったので初投稿です

 扉を開けると樽のような司教と黒髪の少女が座っていた。黒髪?


「ようやく来たか、早く扉を閉めたまえ」


 言われた通り扉を閉めると光の幕のようなものが扉を中心に部屋を包み込んだ。


「これは、結界ですね。それもかなり強力な」

「ふん、ギルド長ともなればこの御業のすばらしさが一端でも分かるか。如何にも、これは侵入者を阻むのと外に音を漏らさない為の結界術式だ。今ここに上級魔法(ハイマジック)が飛んできても我々はティータイムを楽しむことが出来る」


 司教が高そうなソファーに座り、ギルド長も対面の椅子に座る。俺達はどうしようかと思っていたがそもそも座る場所がない。仕方ないのでエリちゃんの後ろで護衛っぽく立っておこう。


「さて、このような御業をお前たちとの依頼のためにわざわざ使った理由がわかるな?」

「今回の依頼、聖女様の護衛の情報を漏らさぬようですね」

「うむ、聖女様が生れた翌日、真聖教国から聖女様を連れてくるようにと知らせがきた。」

「つまり私共には教国への聖女様の護衛という事でしょうか?」

「本来なら国の騎士を借りるのだがな、もうすぐ国王の生誕祭もある手前借りることも出来ん、かといって向こうの守護騎士(ガーディアン)だけに護衛を任せるのは失礼にあたる。そこで形だけでもいいのでお前たちにこちらの護衛として人を出して貰う」


 教国とか守護騎士とか知らない単語がどんどん出てくるけどまあ聞き流しておく、それよりも気になるのは聖女様の事だ。彼女がイザベラなら赤色の巻き毛だったはず、だが今や黒色のストレート髪だ、瞳の色も綺麗な金色になっている、確かアーモンド色だったはず。

 カラーリングは変わっているが確かに顔はイザベラのままだ、御淑やかな雰囲気を出しているが勝気な目は変わっていないことに少し安堵する。


「ではこれより7日後に教国より守護騎士が来るのでそのお方と共に聖女様を護衛し、教国まで行ってもらう、その後お前達は好きに帰ってくるがいい、以上だ」


 現地解散かよ、もうちょい福利厚生ないのか、中世ファンタジーに人権なんてないわ。


「では聖女様におかれましてはお祝いの品として是非これを」


 エリちゃんが脇に置いていた小さい地球儀モドキを取り出す、そういえばアレなんだろう。


「ふん、結界の魔道具(マジックアイテム)か」

「えぇ、聖女様となれば危険も増えましょう。この部屋のと比べたら心許ないでしょうが、それでも軟な攻撃ではびくともしない物になっております。旅の途中馬車に置けばもしもの時にはお守りするでしょう」

「聖女様には守護騎士がついておる、そのような物を持っていては守護騎士が信用ならないと言っているのと同じ、大変礼節を欠く行為になる。持って行かせる訳にはいかぬ」

「いえいえ、一例を示したまでです。寝室の枕元に置いておけば賊が侵入した時にも守りに使えます」

「それこそこの部屋の結界並の強度を作り出す魔道具がある、そのおもちゃではまともに相手できないだろう」


 司教のおっさんは頑なに受け取ろうとしないな、なんか不都合でもあるのだろうか。


「司教様、わざわざわたくしの為にご用意して下さった物です。そのように無下にされてはわたくしの心が痛んでしまいますわ」


 と、そこに口を出したのは聖女ことイザベラだ、いつもギャンギャン騒いでいた子とは思えない大人しい口ぶりで本当にこの子がイザベラなのか困惑する。


「聖女……様、しかしですね」

「それにとても可愛らしいデザインですね、わたくし気に入りましたわ。どうもありがとう」

「そのように喜ばれるならば、私も用意したかいがあります」


 流れ変わったな。これでも拒むなら聖女の司教に対する株が下がるだろう。まあだからってどうなるのかは知らんが。


「聖女様がそこまでおっしゃるのならば。聖女様の懐の広さに感謝するがいい」


 なんでこいつそこで偉そうな態度とれるんだ?


「なんでこいつそこで偉そうな態度とれるんだ?……あっ」


 ヤベっ思わず口に出ちまった。ギロリと司教がコチラを睨む。


「……ぷふっ」


 おっと今の堪えきれなかった笑い声はどいつだ……ってイザベラかよ。

 顔を背けて手を口で塞いでいる、その後何事も無かったかのように正面を向いた。


「んんっ!もうよいだろう。これにて依頼については以上だ。7日後に教国より守護騎士様がいらっしゃる、それまで粗相をしない様しっかり教育しておけ」


 司教にせかされて追い出されるように部屋を出る。そこにはシスタークラリスが居た。


「あの、少しいいでしょうか」

「俺は良いけどエリちゃんは?」

「ゴメーン、ボクまだギルドのお仕事あるから、そっちの用事終わったら来てね」


 そういうと駆け足で去っていった。なんだかんだ忙しいのだな。

 シスタークラリスに連れていかれたのはイザベラが今までいた部屋だ、一人部屋だったので今はだれもおらずベッド用の枠組みだけが置かれている。


「それで、ご用件というのは何でしょうか?」

「お願いします……あの子を、イザベラを助けてください」


 うーん、厄介な展開の臭いがする。

ライブツアーが終わってしまった……次9月?!

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