188 次の対策と村の応募者
アーマードコア6の発売日が決定したので初投稿です
翌日、目を覚まし全体で朝食を済ませると全体で会議が始まる。就寝時間中に何やら見たことない魔物が現れたらしいがレア種なのだろうか。
「今日が探索最終日だ。2階層は幽霊の専門家の力が必要な為今回は撤退せざるを得なかったが、君たちのおかげで1階層のマップは完成間近まで進んだ」
2階層の幽霊討伐に参加するかどうかはクレア次第だが人が集まるまで時間がある。スイの件もあるし攻略しやすいように情報収集をしておいてもいいかもしれない。
「それでは全員探索を開始してくれ」
ぞろぞろと全員が装備を整えて探索に向かう。俺達も行くとするか。
「ふむ、こっち側には何も無いか……」
最初は古い通路側から例の場所を調べるが怪しい物は何もなかった。
「壁を叩いてみても特に怪しい点は無いですね」
「それじゃあ反対側行きましょ」
今度は新しい通路に向かい調べる。壁を調べると隠しスイッチが見つかった。
「何か罠があるかもしれない、全員注意するように」
壁がゆっくり開くと小さな小部屋に宝箱がポツンと置かれていた。宝箱を調べ罠が無い事を確認した俺は宝箱を開ける。中には多面体の紫水晶が入っていた。
「これは、魔石か」
「この大きさはボスクラスのサイズだね」
売ればかなりの金になるはずだ、大当たりだな。
「他の隙間にもこんな感じにあるのかもしれないな」
「それじゃあ早速探しに行きましょう!」
クレアが鼻息荒く提案してくるが流石に他の連中が探索しているところに探しに行くのは旅団を組んでいる今は得策ではない。今みたい宝があった場合、発見した者が6割で、残りの4割は旅団の運営クランに回収されてその内3割が残りの旅団参加者に配られる。こういう隠し部屋は発見報酬もあるので報告するのは大体半々だ。拠点が近く、迷宮に継続的に探索する冒険者程報告しない。
「今回の旅団に参加しているイースガルドのクランは全体の6割程度。だけど全員上級クラスの冒険者だし結構報告が上がるんじゃないかな」
上級クラスともなれば金銭的に余裕があるし、新人冒険者の為に情報は開示していくことが多い。見つけた連中は報告していくだろう。
「ま、俺達は金銭に余裕がある訳じゃないので秘密にしておくか」
「しなくていいのでしょうか?」
まあ報告は任意だしな。全体の報告率を見てから考えよう。
その後、探索範囲の地図化を済ませると時間になったので帰還した。拠点に戻り、最後の全体報告会に参加すると。予想通り数件隠し部屋の報告があった。しかし俺達が見つけた数より圧倒的に少なかった。
「明日は撤収したのち、ギルドで参加報酬を出す。それを持って今回の大規模探索を終了する」
サイさんの言葉で解散となりその日は直ぐに就寝した。
ギルドに帰還すると、報酬が支払われて懐が温かくなった冒険者は成功の祝いとして宴会が開かれていた。俺達もその席に参加する。なんでも《鋼の肉体》のおごりらしい、ただ飯美味しい。
「『迅雷』、楽しんでいるかね」
「サイさん、お陰様で」
「そうか、途中ですまないがギルド長からお呼び出しだ」
「エリちゃんが?」
ギルド長室にむかうとエリちゃんとスイが居た。
「やあやあ、まっていたよ~」
「お父様、皆様もお帰りなさい」
「スイ、こんなところに居たのか」
「こんな処ってひどくない?」
「それで、一体なんの用なんだ?」
「そうそう、今回の大規模探索で君達大活躍だったらしいね」
そうだろうか、結局2階層の探索は全然出来ていない。1階層の探索は大分進んだが。
「何言ってんの。君達の活躍で死者は居なかったらしいじゃない」
「まあ、それはそうだが」
「おかげで保証金を払わなくて済むよ」
「保証金?」
「大規模探索で他所からの冒険者を借りる場合にはそういうのを払わないといけない場合もあるんだよ」
「そういうもんか」
「そういうものなの。それとあの迷宮近くに村を建設するって話が領主様から出ているんだ」
「村?」
「そ、領主様直轄の迷宮村だよ。迷宮が新たに出来た事によってそこに人は集まってくる。そうなると勝手に村が出来上がってしまうんだけど、そうなると誰が責任者で徴税は何処に納めるとかで色々問題が起きる、そうなる前に形だけでも村を作ってその辺りのゴタゴタを無くそうって魂胆さ」
「なるほどねえ」
「そこで領主様から依頼が来ていてね」
「どんなのだ?」
「村の住人さ」
「住人?イースガルドから募集するんじゃないのか?」
「それじゃあ人が足りないんだよね、商人とかは新人が旗揚げに来たりするけど平民とかはイースガルドの方が治安もいいし出来立ての村は将来どうなるか分からないからね」
確かにイースガルドに比べたら新たに出来た村なんか魅力的には映らないだろう。
「そこで冒険者さ。彼らは市民権を買わない限り街で働くことも出来ない。そこで今度の迷宮村には市民権を持たない移住者には10年分の市民権を与える事になったのさ」
「市民権を?」
「そ、しかもこの村はイースガルドと同じ領主様管轄の村だから権利はイースガルドとほぼ同等さ」
「それを10年分か、それは破格だな」
「そこでどうだろう、君達も移住してみないかい?」
呼ばれたのはコレが目的か。
古戦場お疲れさま
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