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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第96話 対琥珀竜

 


 周囲が火で囲まれたそこに一人の男と竜がいた。


 竜は琥珀竜だろう。火の明かりによって琥珀色の鱗が煌めいている。


 男は距離を取り、魔法による攻撃を仕掛けていた。だが魔法攻撃は鱗で弾かれている。どうやら男の攻撃魔法は威力が低いらしい。

 距離を詰められ、慌てて後方へと飛ぶが間に合わない。


「アゲート!」


 俺は琥珀竜の真横に転移し、手にした片手剣で胴体を貫いた。

 パキッと音がし、次にパリンッと鱗が割れ散った。


 俺の攻撃により脚を止めた琥珀竜は此方に標的を移した。

 振りかざしてきた爪を両手の剣で受け止め、その隙にアイによる魔法で攻め込む。2発の魔法を受け、怯んだことにより爪を弾き飛ばし、回転を加え、遠心力で勢いを付かせて剣を喉元へと投げ放った。

 叫びを上げ、仰け反った腹を上から下へと斬り裂いた。


「終わったな」

「うんお疲れ」

 男が俺達に駆け寄ってくる。

「すみません!あの、助かりました」

「こう言うときはお互い様です」

「有難う御座います。自分は王都警備隊のコールマンと申します。普段は門兵をしているのですが…」


 大抵の街は日没になると門を閉める。だがこのコールマンという門兵は門を閉める時間になっても帰ってこない者が居たので、心配になって探しにきたらしい。


「子供?」

「はい。二人の兄弟でして、いつも自分がいる門から見送っているのですが、今日は時間になっても帰ってこなかったんです。」

「しかし王都から此処までは結構ありますよね?子供の脚で来るのは無理があるかと」

「自分も馬で来ましたけど、やっぱりそうですよね」

「その馬は竜に?」

「はい」

「それで子供達の手懸かりはなにか?」

「あの子達の家は薬屋でして、手伝いでいつも草原に来て薬草探しをしてるんですよ。普段は近くで採取しているのが見えるんですが、今日は出ていった時に見ただけでそれっきりだったんです」

「それじゃ心配になりますね」

「もし良かったら力を貸して下さい!お願いします!」

「子供じゃ探さない訳には行かないな。分かりました、一緒に探しましょう」


 そして子供探しを行うこととなった。


 ドラゴンテイマーにも協力を依頼したら快く引き受けてくれた。


 俺達は子供が生きてることだけを信じて探し始める。






[琥珀竜]

 ブロイドドラゴン。

 下級種で身体も小さ目。美しく煌めく琥珀色の鱗を纏っている。

 その鱗は魔法に強く、物理による攻撃に弱い。



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