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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第86話 赤竜

 


「有難う御座います。助かりました」

「ホッホッホッ!礼ならコヤツに言ってくれ」

「助かったよ」

「別に大した事じゃねーよ。あんな奴等に遅れを取るたぁ、あんた等も弱ぇな」

「コレ!スマンのぉ。コヤツは口が悪くてのぉ」

「いえいえ、本当の事ですから」

「エリュテイアよ。この者達は儂等なんかより全然強いぞ」

「爺さん、等ってなんだよ?俺を入れんじゃねーよ」

「銀翼の覇軍。お主も聞いたことあるじゃろ?」

「あ?じゃあ、あんたが銀の主か!そっちの嬢ちゃんが黒の!」

「ああ。俺はサキ、銀竜達と契約してる」

「私はアイ、よろしくね。相棒はノワ。お爺さんは?」

「スマンスマン自己紹介がまだじゃったな」


 このお爺ちゃんはイグニス。隣に居るのは赤竜のエリュテイアと名乗った。

 召喚士であり赤竜と契約しているのだが、俺達のような召喚契約とは少し違って召喚したままの状態を保てるそうだ。

 もちろんスタミナも減らない。


 それは赤竜が自由気ままで縛られたくないという理由で契約時の内容を改変してしまったのだ。

 そんなこと出来るのは多分赤竜だけだろう。



 その赤竜がジルコートとノワルヴァーデに会いたいと言うので召喚した。


「おお。美しいのぉ」

「銀!黒!久しぶりだな!!」

「相変わらず元気ね、赤」

『赤。久しぶり』

「まさかアンタ等が召喚獣になるなんて思っても見なかったぜ」

『「こっちのセリフ!」』


 なんとも微笑ましい状況だ。


「してお主達は何処へ行くのじゃ?」

「クインテットを目指してる途中です」

「ホッホッ!儂等と同じじゃな。どうじゃ?一緒に行かんか?」


 俺はアイを見ると、頷いてきた。


「はい。是非とも」



 イグニスとエリュテイアはとある竜を探して旅をしているのだとか。

 その竜の情報を求めてクインテットに向かっているのだと。

 同じ村に居たのだがすれ違いで出てったようだ。俺達が追い付いた形になる。


 50年前にイグニスの故郷を焼き付くした竜とは青竜だった。

 12年前にジルコートに傷を追わせたヤツと同じだと、この話を聞いてたジルコート達が割って入ってきた。


 それならば協力したいと申し出た。


「良いのか?お主達は悪魔退治に忙しいのじゃろ?」

「その青竜は俺達と無関係とは言い難いんですよ」

「ありがたい。なら儂等も悪魔探しに協力させて貰おう。戦闘はエリュテイア任せじゃけどな」


 エリュテイアを見ると。


「爺さんが言うなら悪魔ともやってやろうじゃねーか」

「頼もしいな」

「俺を誰だと思ってるんだ。彼の有名な赤竜だぜ!」

「そうだったな頼んだぞエリュテイア」

「エリュでいい。テイアは乙女って意味だからあまり好かねーんだ」

「「え?!!」」

『主達。赤を男だと思ってたのね』

「赤のしゃべり方に品がないからよ」

「うるせーな!そもそも俺達竜種に性別なんてねーだろ!」

「じゃあ人化してごらん」

「断る!」


 あのしゃべり方で女性だったとは。


 もうすぐ夜が明ける。

 寝てる時間がなくなったしまった。









[赤竜]

 レッドドラゴン。

 上級種であり、金竜に並ぶ実力だとエリュテイア本人は言っていた。

 その実、接近戦も遠距離も守りも全てこなせる器用さに、速さ、攻撃力と言うだけある実力を有する。


 金竜がジズの子なら、赤竜はベヒモスの子なのだ。




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