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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第82話 リベンジ

 


 村人殆どが叫び声を聞いたらしい。

 ドラゴンの咆哮だと言う者もいるし狼だと言う者もいる。

 しかし、光りを目撃した者はいない。


 ここ数ヵ月の話で今も聞こえると言うのだ。

 鉱山は目と鼻の先。何かあれば村は巻き込まれる。

 急がねばと思っていると、一人の男の子が話し掛けてきた。


「あの鉱山に行くんですか?」

「そうだけど、どうした?」

「ボクも連れてって下さい」

「それは出来ない相談だな。何かあって守りきれる保証はない」

「大丈夫です。ボク、竜種なんです」

「「え!?」」


 俺とアイは驚いた。


 人化した竜を見たのは久しぶりであったし、ましてや10才くらいの子供の姿だ。


「友の仇を討ちたいんです」


 竜はその鉱山で産まれ、年月も近い竜の友が居た。静かに暮らしていたのだが、三ヶ月前、何処からともなく大きな竜が来たのだと。その竜に棲みかを奪われただけでなく、友の命も奪われたそうだ。


「二体がかりでも無理でした。友がボクを逃がしてくれたんです。そしてこの村へ隠れて復讐のチャンスを狙ってました」

「その竜は人も襲うのか?」

「はい。鉱山に入ってきた人は食べられてしまいます。あっ、ボク達は鉱石しか食べれません」

「なら討伐対象だ」


 翌朝に鉱山へ出向くことにし、俺達は一夜を共にした。


 子供の竜は銅亜竜という鉱石を好む竜種で 、友は青銅竜。長年鉱山の頂上で暮らしていた。

 この二体は温厚で人も魔物も食べないので滅多に襲われることはない。

 そして新たに鉱山へ来た竜は、鋼竜。

 鉱石がメインだが、なんでも食べる悪食。

 その鉱山の餌を食べ尽くすとこの村が最初に襲われるだろう。


 ほっとけば銅亜竜だけで乗り込みそうなので、尚更ほっとくわけには行かない。








[銅亜竜・青銅竜]

 フルメタルドラゴンとブロンズドラゴン。

 上級種である銅亜竜は人語を話し、人化も可能としている。

 銅系の竜は皆、大人しい性格の持ち主ばかりで人前に姿を現すことは滅多にない。



[鋼竜]

 スティールドラゴン。上級種。

 6メーター以上ある身体で、鋼の鱗で覆われている。

 重装甲の身体は、魔法も斬撃も跳ね返す。



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