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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第71話 天界と魔界の逆転

 


 900年程前、天界と魔界で地上を巻き込んだ戦争があった。後に大樹の崩壊と呼ばれる。

 この戦争で魔界は勝利し、天界を地の底へと追いやり、魔界は天高くにそびえた。

 天へ昇った悪魔は黒き翼が生え、地に落ちた天使は蝙蝠のごとき翼が生えたとされる。

 そして神により世界樹は反転させられてしまった。


 古き竜達は天使の使いと言う使命が残っており、現悪魔に仇なす者は裏切りとされている。



 そして現在、1000年近くおとなしかった地の底へと落ちた天使がこの数十年の間で各地を襲い、力を付けているのには訳があった。

 戦争終結後の条約で、サタンとエヘイエーにより千年間は戦争をしてはならないと決められた。その期間が迫っていたのだ。


 だが、悪魔の王がケテルに変わると、他の権力者達を各地に放った。

 戦力を分散させるためである。そう、彼は戦争など反対だったのだ。


 その各地にいる悪魔を討伐させるべく、情報を流しているのはケテルだ。


 しかし、悪魔の喚ぶ召喚獣に勝る人間が中々いない。思ったよりも被害が大きく、分散させたこと事態間違っていたのではないかと思い始めた。



 そこで天使にお声がかかったのだと、アドラメレクは語った。


『そうケテル王は語ったのですが、私には何かひっかかるのです』

「分散させた位置か」

『それもございます。分散させるにしても殆どがこの国に居ります。きっと何か別の理由がありましょう』

「それで様子を見に来たと」

『はい。実力も試させて戴きました。貴方方なら問題ないでしょう』

「問題?」

『私のお願いを聞いて下さい』

「聞ける願いか?」

『ええ。上級悪魔を捕まえて欲しいのです』

「捕まえてどうする?」

『天界に連れて行き、情報を聞き出します』

「なるほどな、しかしまだ場所の検討はついてないぞ」

『大丈夫ですよ。場所は把握しております』



 この話を鵜呑みにしていいのか悩んだが、悪魔を退治出来るなら連れてってもらおうじゃないか。

 クインテットの街で手に入るはずの悪魔の情報と同じ場所かもしれない。


 アイは問題ないようだ。

 竜達を見ると黙って頷く。


 俺はその話に乗ることにした。








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