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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第67話 対湖雪竜

 


 翌朝、竜退治を約束したカニがやって来た。


「お前、俺を乗せて泳げるか?」


 コクコクと頷くように身体を上下させた。


「なら俺とお前で囮になる。這い出てきた竜をジルが仕留める」

「下手したらサキも食べられちゃうじゃん。私も行く」

「二人は乗れないだろ」

「バカね。ノワを喚ぶのよ」

「なるほど」



 そして作戦が開始された。

 それぞれジルコートとノワルヴァーデを喚び出し、アイはノワルヴァーデの背中に乗った。

 俺はバッシュと共に湖の中へと泳いでいく。


「ズボンがビシャビシャだ…アイ達、頼んだぞ」


 どんどん中央へ進んでいく。

 昨日は暗くて解らなかったが、この湖は反対の岸が見えないほど広大だった。



 しばらく泳いでいると、上空を飛んでいるジルから念話が入った。


『来る!気を付けて』


 湖雪竜の習性をしようすれば上手く行くはずだ。だが、緊張感が半端ではない。

 慣れない水の上で失敗したとき、どう立ち回れるかが解らない。



 その時が来た。

 下から水圧で空に押し上げられた。そう、湖雪竜は水面の獲物を捕らえるときは空に放ち、飛び付いて喰らう。


 そして打ち上げられた俺達の下から湖雪竜が飛び付いて来ているが、喰われる寸前にジルコートが俺達を掴まえてくれた。


「怖かったなバッシュ。アイ、ノワ、任せたぞ」


 ノワルヴァーデが湖雪竜の身体を持ち上げ始める。

 バッシュだけを水の中に降ろしたジルコートも参戦し、湖から引っ張り上げた。


「東方龍型なのね」

「綺麗な色してるな」

『主達。うるさい』


 暴れる湖雪竜だが、二体の竜に掴まれちゃ逃げ出すこと等出来ない。そして陸へと水揚げする。


 その竜は惚れ惚れするほどの水色の鱗を持っていた。

 東方龍型とも少し違い、手足はないが翼はある。まるで綺麗になった蛇神竜のようだ。



 上から落下させられた湖雪竜は起き上がろうとするも、二体の竜のブレス攻撃に襲われ、阻まれた。

 もだえ苦しんでいる姿は見ていて良いもんじゃない。俺は転移し、竜の頭に長剣を突き刺す。


「すまんな」


 湖雪竜は力尽きた。







[湖雪竜]

 シャヴォンヌドラゴン。

 全長6メーター程の細長い身体に翼をもつ中級種。

 透き通った水色の鱗をもっている為、水中では発見し辛い。

 水を使って獲物を狩る。

 名前の由来であるシャヴォンヌは、この竜を最初に発見した湖の名前である。



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