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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第58話 背徳

 


 周囲の蟲を退治し終えた俺達は曲がった先にいる何者かが来るのをその場で待っていた。


 爆発音が響いていたのが次第に止み始め、完全に音がなくなったその時。


「羊竜?」

「あれが?超可愛い」

「サイズは可愛くないけどな」


 最初に姿を現したのはジルコートと同じサイズの羊竜だった。


 その後を続くように同じ格好をした双子、その後ろには真っ赤なローブを着た女性だった。


「あら、召喚士?こっちのドラゴンフライは倒してくれたの?」

「ああ。この道を選んでしまったのでな。俺はサキ、こっちはアイ。それと銀竜のジルコートだ」

「銀翼の覇軍ね、噂は聞いてるわ。私は召喚士のアーシェよ。宜しくね」

「その赤いローブでまさかとは思ったがアーシェって背徳の赤じゃないか」

「やっぱり。貴女が有名な召喚士なのね」

「あらあら、知っててくれて光栄だわ。カルテス、デポルラポル、お疲れ様」


 羊竜と双子を解除するアーシェ。それに続くように俺もジルコートを解除した。


「もしかしてギルドの討伐依頼出来たのか?」

「ええ、この渓谷が通れれば商人が喜ぶんだって」

「そうだったのか。そのお陰で俺達は楽できたな」

「フフ、お互い様よ。私も後半分もなんてやってられなかったわ」

「しかし羊竜を使役しているとは、噂以上の実力者だな」

「あら、貴方達もドラゴンと契約しているじゃない。同じことよ」

「それもそうだな」



 彼女は一人でこの渓谷に来ていた。

 有名なSランク召喚士と言えどもパーティを組んでこないとは余程の実力者であるように見える。

 更に驚いたのはその見た目。噂を聞いたときはもっと歳上だと思っていたが、20に届くかどうか、いってても21 2歳くらいの見た目をしている。もちろんエルフではなく人間である。

 それに背徳と云う称号である。

 何故その様な言葉があてられたのかが不信感を募らせる。


 少し警戒しながらアーシェと共に街を目指した。

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