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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第53話 数の差

 


 真っ直ぐと斜めに作られた街道。

 結局は同じ場所に繋がっているのだが、真っ直ぐ行けば近い。

 だがその道は廃村を抜けなければならない道だった。


「いくら近道とはいっても、出るんでしょ?ゴースト…」

「怖いのか?」

「怖いに決まってるじゃん!ダンジョンで何度酷い目にあったか!」


 火竜との戦闘の後、更に2日がたった。

 俺達は目指している街へ少しでも早く着きたいと、分かれ道を真っ直ぐ進むことにした。

 そして日が傾き始めたころ、廃村についた。


「この村って…」

「ああ。悪魔によってだろうな」

「ほんと最悪な連中よね」

「確かにな」


 この村の家々は明らかに年数による崩壊ではないと判る壊れ方をしていた。

 数件ポツポツと健在な家がある程度だ。

 今晩はあの家を借りることにした。


「なにソワソワしてんだ。アンデットなんてダンジョンでしか見ないだろ。噂だよ」

「そんなの分かんないじゃん!」

「いいから早く寝ろよ。起きてると変な物見るぞ」

「最低!もう知らない!」


 ふてくされたアイは頭まで寝床に潜った。



 夜中、何かの気配に目を覚ます。


「アイ、起きろ。何かいるぞ」

「だから言ったじゃん!ほんと最悪!」


 俺達は入り口から外を見やる。

 するとボーンサージェントと呼ばれる骨の魔物が無数、月に照らされ映し出された。


「アイ、あの家に火を付けてくれ。暗過ぎる」

「はいはいはいはい!」


 炎が燃え上がり、周囲が明るくなった。

 それによりさっきは確認出来なかったボーンサージェントも明るみになった。


 俺達は無数に湧いた骨共に斬りかかる。

 一体一体は非力で、その手にした武器も此方の剣に当たるとすぐに朽ちる。

 だが数が多い。多勢に無勢とはこのことだろう。

 それでも何十ものボーンサージェントを駆逐する。


「ほんとうに数だけは多いんだから!」

「ほんとだな。まだまだ来るぞ」


 二時間ほど骨共を捌いていたが、そろそろ体力がヤバい。二人共疲れきっていた。


「もういい加減にっ!」

「いつまで来やがる!」

「だから嫌だったのよ!」「!?アイ!右だ!」

「え?あっ!しまっ」


 アイにボーンサージェントが錆びた斧を振りかざし、まさに叩きつけようとしたその時。


『騒がしい』


 黒い影がそれを突き飛ばし、アイは事なきを得た。


 黒い影は突如現れ、凄まじいスピードでボーンサージェントを無双しつくす。やがて終わりが見えてきた。


「これで終われよ!」


 最後の一体を斬り伏せる。

 黒い影の助けにより片付いた。お礼を言おうと近付くと、その姿がハッキリと見えた。

 1本のクレイモアを持ち、全身に真っ黒い鎧と兜とマントを羽織った騎士だった。人に見えるが鎧の隙間からは黒い瘴気が漏れていた。


「助かった。お前、人ではないのか?」

『我は静粛たる夢を見る為、邪魔な者を斬っただけ』

『貴様等も叱り』


 そう続け、剣の先を向けてきた。

 アイが何かを思い出したように言ってくる。


「ナイトメア、貴方ナイトメアね? 」

「初めて見た。お前が悪夢とやらなのか?」

『如何にも。そう我等は呼ばれている。さて、そろそろ夢を見たい。貴様等も眠るがいい』


 そしてヤツの剣が振るわれた。







[悪夢]

 ナイトメア。見た者により姿が変わると伝えられる。その力は単体で竜種を相手取ることが出来るようで、人間が出会ってしまえば抗うことなくしてにして地に伏せられてしまう。



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