表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
46/308

第45話 対邪竜神

 


「俺達の手に負えるのかよ」

「なに弱気になってるのよヒールラント」


 エルフ二人が呟く。


「全くだ。やらなきゃやられる」

「サキの言うとおりね。ハイレーン、ヒールラント、人の底力見せましょう」

「そうだな。すまなかった!やってやる」


 俺達はそれぞれ武器を構える。


 白竜が俺達に念話を送ってくる。


『サキ、貴方は悪魔を。私達で邪竜神を倒す』

『俺が?勝てる保証はないぞ』

『そうよ。一人でなんて!なら私も行く』

『アイ、サキなら大丈夫』

『銀の主を信じて』

『マスターは自分の力を、私達の力を信じて』


 腹をくくるしかないか。もとより悪魔殲滅の為に冒険をしているのだ。一体の悪魔に怯えてどうする。


「よし!行くぞ!」

「おおっ!」「「りょーかい!」」


 白竜は己の眷属である幻影竜を喚びだした。六体の竜と三人に白虎、数ではどうにもならないような力を邪竜神から感じる。

 だがサキは仲間を信じて自分のやるべきことをやるために悪魔に目を向ける。



 戦いが始まった。

 白竜と幻影竜が前へ出る。邪竜神の目前で高度を上げた。それに釣られるように邪竜神が空へと飛び上がる。

 悪魔から引き剥がすことが目的だったのだろう。


「黒行こう」

『ええ』


 ジルコートとノワルヴァーデはその後を追う。


 邪竜神が羽ばたかせた翼により衝撃波が街を襲う。

 それに対し白竜がアイに念話と共に魔力を授け、それに答えたアイは前へ。盾を構え防御魔法を唱えると、その衝撃波がアイの前で拡散する。


「白竜ってスゴい…」


 改めて実感するアイ。


 そのまま前へ出たアイは防御に専念し、エルフ二人は邪竜神へと魔法を放ち続ける。魔力が切れると吸収剤を飲み、魔法を射つ。それに続くように白虎も雷魔法を放っている。


 一番の俊敏力を誇るジルコートは4枚の翼を駆使し一撃離脱の戦法で確実にダメージを与え、攻撃が当たりそうになっていた幻影竜を助けたりしていた。しかし一撃離脱と簡単そうだが、三つ首それぞれが魔法やブレスを放ち、一つの頭が白竜相当(幻影竜に至っては4倍程)あるのだ。避けるのも紙一重となっている。


 黒竜は頭部のみを狙っている。それは幻影竜達も同じで、その者達の攻撃が効き辛い為である。頭部はどんな生き物でも弱点であるが、四体の竜の集中砲火でも効果は見込めていない。

 直撃したのなら白竜の光りの壁など殆ど意味をなさないだろう。此方の攻撃はダメージが1桁、向こうの攻撃を1発でも喰らえば即死級と、力の差に絶望すら覚えそうになるが、皆堪えている。


 白竜は正面で力の限り火力をぶつけている。効いてはいるのか、白竜の攻撃に身を退け反るがただそれだけである。一瞬隙が出来るだけで再び攻撃を開始してくる。避けようともしない。


 どちらの魔力、体力が先に底をつくか、このまま消耗戦が続く。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ