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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第283話 開戦の狼煙

遅くなり申し訳御座いません。

 


 王国内第二都市[ディセンス]、周辺諸国も含めて本部を除くと一番大きな冒険者ギルド中央支部がある街に俺達は招集された。

 見知った顔や噂を耳にする実力者、多様な制服姿の騎士や鎧姿の国防軍が数多く集まり支部長である男の話を聞いている。


「近辺の国からも派遣された騎士団や軍隊は3万あまり…か」

「不満そうだな、サキ殿」

「クリス!久しぶりだな」

「こら、もっと静かに喋らないと怒られるよ。久しぶりだね、元気にしてた?」

「勿論!アイ殿も元気そうで何よりだ。こんな形で再会するとは思わなかったが」


 クリストファーと別れてからどのくらい経っただろうか、本当に久方ぶりな気がしてならない。

 それに彼女だけではなく、ダールも「よっ!」って感じで挨拶を交わした。

 アーシェも交えて五人でこそこそと喋っていると、支部長の長い話が終わった。

 いや、終わっていた。

 二人には後で飯の約束をし、俺とアイは一人の男に声を掛けた。


「「ギアス」」

「師匠!やっぱり来ていたのですね!」

「気付かなかったのか?俺達はお前が入って来たときから気付いてたぞ、なぁ?」

「当然!可愛い弟子だもん」

「アイさんはいつまでも子供扱いしてきますね」

「実際まだ子供でしょ」

「だな」

「二人して…こんな事にならなければ喜ばしいことなのですが」

「心配するな。悪魔達には人間の底力を見せてやろうぜ」

「そうだよ、一人一人ではやれることは限られてるけど皆が本気で立ち向かうなら敗けるわけないんだから…何よ?」

「いや、珍しく真面目だなって」

「アハハッ!サキさん失礼ですよ」

「笑ってるギアスも失礼だけどね!ほんと失礼しちゃう」

「冗談だよ、怒るなって」

「そう聞こえないから怒ってるんだけどー?」

「まぁ、ここじゃなんだし飯行こうぜ。そこに仲間も集まってるから」

「はい!お供します」


 俺とアイ、アーシェ、ギアス、ロイ、セシル、イグニス、ダール、クリスとファーで昼飯、夕飯と供にした翌日、ギルドのお偉いさん方が考えた配置に俺達は着いた。

 昨日とはうって代わり殺伐とした雰囲気としていて重苦しいが、俺の回りにはアイとアーシェはもちろん、クリストファーとダールもいると思うと安心出来る。

 後方には怪我人や召喚士のスタミナを回復出来る治癒魔法の使い手達が控えており、サポート体勢も万全であり、周囲も軍や冒険者達でひしめいていた。


[カーン!カーン!カーン!]


 と、悪魔の出現を知らせる鐘が鳴り響くや否や突如として彼方此方に下級悪魔が姿を現れたが数は多いだけでどうと言うことはない。

 俺はブロードソードを、アイは片手剣と盾を、アーシェはデポルラポルを喚び出し切り裂いていく。

 下級悪魔を次々と伏せていくが問題は…


「特大魔法来るぞ!!全員回避だー!!」


 部隊の隊長であろう男が叫び、空を見上げて見ると魔力の塊を今にも放とうとする悪魔の姿と周囲を飛ぶ上級悪魔の群れが目に飛び込む。


「ここからが本番のようだな。アイ、アーシェ、気を付けろよ」

「サキもね」

「全くだわ。私は比較的安全よ、その言葉そのまま返すわ」

「ハハッ、サンキューな」

「じゃあ、そろそろ」

「喚ぶとするか」

「ええ」


 ジルコート、ノワルヴァーデ、ニエーバを喚んだ俺達は本格的に戦闘を開始した。








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