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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第239話 突艦

いつも読んで頂き、誠に有難う御座います。

皆様の暇潰しになるよう励んでいきます。

 


 噂なら耳にしたことがある。

 齢50にして巨大戦艦を召喚する拳闘士、Sランクであり、暁の戦陣ことロイ・キリシマを。


「銀翼に城壁、背徳もいるのか!すまねぇがここは譲ってもらうぞ!」


 デカイ声が響き渡る。向こうも俺達の事を知っているようだ。


「全滅したか、だが!まだあるんだよっ!」


 ワスプ級から次々とファイターが飛び立って行き、氾濫竜へと爆撃を仕掛ける。

 それと同時に艦からもミサイルを発射して、氾濫竜は爆煙にまみれた。

 その間に、ブランは自身とニエーバを回復させて距離を取り、バルディエルは後方へ下がって自動修復を行っていた。


『氾濫竜!?』


 空高くから見ていた悪魔は叫んだ。


『うるさいぞ!』


 あれだけの攻撃でもビクともしていないとは畏れ入る。

 ナイトシーカーがバルカン砲を撃ちながら接近すると、氾濫竜は射線上に水魔法で壁を造り出し、飛び込んでくるナイトシーカーに叩きつけて打ち落として行った。

 ロイも負けじと、艦からナイトシーカーを送り出しているが、撃墜される一方である。

 ある程度払い除けた氾濫竜は、艦へブレスを放った。


「アンチマジック爆雷発射だ!」


 ロイはワスプ級に指示を出すと、2発の大型のミサイルが放たれて前方で爆発を起こし粒子をばら蒔いた。

 ブレスはその粒子の壁に遮られて拡散していくも、全てを弾くことが出来ず被弾を許してしまった。


「なんのこれしき!」

『頑丈だな、デカイの』

「機関砲一斉射!ミサイル装填急げよ」


 合計9基の機銃から一斉に撃たれた氾濫竜は水魔法で応戦し、弾は手前で落とされて行くが、艦を狙った水魔法も粒子の壁で届かない。


『小癪な!』

「埒が明かん!ミサイル掃射後突艦する!ファイター達、援護しろ」


 数機飛び回っていたファイターは再び攻撃を仕掛け、ワスプ級からもミサイルが一斉射されると、氾濫竜も抵抗して水魔法を放ち大津波を引き起こした。


『決まったな、人間よ!氾濫竜に勝てるとでも思ったか!』


 勝負が決まったと思った悪魔だったが、津波を抜けてきたワスプ級は氾濫竜へ突撃し、自爆特攻を謀ったのだ。

 突艦されて怯んだ所に、零距離による機銃とミサイルの一斉射されて落下していく氾濫竜だが。


『舐めるなよ、人間!』


 ブレスを射ち、ワスプ級は船底から甲板を貫かれて誘爆を起こして崩れて行ってしまった。

 ロイは無事なのかと口に出そうとした瞬間、爆発の中から橙色の竜の背に乗って脱出してきた。


「お前こそ人間を舐めるなよ!俺のことは構わず行け!ジンガ。カッコつけたがダメだったわ!銀翼達も手伝ってくれんか!?」

「りょーかいだ!バルディエル」

「ブラン!」「ニエーバ」


 ジンガと呼ばれる東雲竜とブラン、ニエーバによるブレス攻撃、換装したバルディエルの4門のエネルギー砲が氾濫竜を襲い、遂に落下させることが出来たのだ。

 ジンガから飛び降りたロイは、起き上がろうとする氾濫竜の眼に己の拳をぶつけて砕けさせるが、振り払われてしまう。

 それを見ていた俺は、転移魔法を使ってロイをキャッチしつつ、もう片眼に一発5万の魔弾を連射で三発撃ち込んで再び転移して下がった。


『お、おのれー!!な、何をしたー!頭が、あ、熱い!!』

「バルディエル、トドメだ!」


 バルディエル、ブラン、ニエーバ、ジンガの攻撃受け、氾濫竜は最後を迎えた。


 終わった、と振り向くとアイの後ろで手を伸ばす悪魔の姿があった。


「アイっ!」

「え?」


 転移してアイと悪魔の間へ入り込んだが、顔の左側を引き裂かれてしまった。


「ッ!このクソー!!」


 拵えで渾身の横薙ぎを繰り出して悪魔を斬り裂き、水溜まりへと化した。


「お、終わった…」

「サキ!!大丈夫なの!?」

「なん、とかな」


 ああ、どうやら左の視力を失ったみたいだ。

 これはブランに治してもらうしかないな。










[東雲竜]

 オレンジュドラゴンとも呼ばれる上級種。

 体格は一般的な竜と同じで、格闘戦を好むが、ブレスも強力である。

 ロイ・キリシマの暁の色は、東雲竜から来ている。











長くなり申し訳御座いません。

対氾濫竜はこれで終わりです。

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