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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第235話 別れ道

 


 満身創痍の俺達は、なんとか大竜達の火葬を終えてその場にヘタりこんだ。

 俺はジルコートとシュヴェーラを喚び出せなくなった。シュヴェーラは単体もしくは2、3本なら武器召喚出来るが、全体は召喚に応じてくれない。

 アイはノワルヴァーデをやられてしまい、黒竜の加護を受けられず、防御力が著しく下がる、というよりは元のステータスに戻ってしまった。

 アーシェは先の戦闘でアルバスを、今回の戦闘でカルテスを行動不能に陥られた。

 そして生身のベナフとムアンだが。


「全身痛くて敵わんよ」

「親父があんなのに挑むから悪いんだろ」

「奴等の話はまだあるぞ、各地で目撃情報が出ている。どうやら悪魔が絡んでいるようだな」

「もう勘弁してくれ…」


 なんとか無事のようだ。

 と言っても、飛ぶ気力はないようだし、俺達はスタミナを使いきりアーシェも早々にニエーバを解除してしまったので帰る手段がない為、ここで1泊していき、翌朝街へ帰ることになった。


 翌日、さっそく街の宿でゆっくりしているとベナフから話があると言われ3人で聞くと、パーティを抜けたいとのことだった。

 どうやらムアンはこれからも大竜の討伐に動くらしく、ならば俺達と一緒にと言うと、迷惑はかけられないと言われたようだ。


「そんな、迷惑だなんて」

「ほんとだよな。一緒に行こうぜ」

「私も歓迎するわよ」

「皆、すまんが親父は頑固でな、1度言い出したら聞かないんだよ。だから俺が親父とこの地を回る」

「決めたのなら止めないけど、2人でどうこう出来る相手じゃないだろ」

「そんときはそんときだ。俺達にだって他の仲間が居るからな、それにピンチになったらサキ達が来てくれるだろ?」

「調子良いんだから」


 この街で数日過ごしたベナフは俺達のパーティから抜けてムアンと旅路を共にした。


「寂しくなるね」

「長いようで短かったな」

「永久の別れじゃないんだから、また会えるわよ」

「そうだね」


 2人を見送った俺達は、新たな情報を手に歩み始める。



 一週間ほど経った時のことだった。

 まるで俺達の居場所が分かっていたかのように、突如頭上から襲いかかってきたのだ。

 地上に降り立ったソイツはその巨体を犬のように震って飛沫を飛ばしていた。


「一度ならず二度までも…銀が可哀想です!そこの男、決闘を申し込みます」

『白様、話が拗れます故、どうか落ち着いて下され』

「…ごめんなさい。少し興奮しちゃいました」

「「白竜!?」」

「え?アナタ達、知り合いなの?」

「前にな、共に戦ってくれたことがあった」

「今やそれは過去の話。私は銀の『白様!それは後にして下され』

「…取り乱してすみません。大地と大雷を葬ったアナタ方にまた力を貸して貰いたいのです」


 俺達の前に現れた白竜と幻影竜は深刻な問題を抱えているようだ。








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