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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第24話 三人

 


「ジル、あのデカブツを頼めるか?」

「あらオルトロスじゃない。珍しいわね」

「俺は初めて見たが向こうは知っているみたいだ」


 召喚士と魔法使いの方に目を向ける。と魔法使いが召喚の儀を行っていた。


「二人共召喚士だったのか」


 魔法陣から現れたのは巨大な機械兵。全身は古びた感じだが男なら誰しもが憧れるカッコよさを放っている。


「あれはアーティファクトサモンか!」


 古に滅びた科学の結晶、叡智が人工召喚獣を造り上げたが今はもう遺跡で手に入る数機ほどしかない。


 どうやらあの二人も力を温存していたらしい。出てきたのがオルトロスと言うことには驚いていたが、他の戦力があると見込んでいたのだろう。


「そこのドラゴン使い!」


 機械兵の召喚士から呼ばれる。


「オルトロスは押さえつける、その間に氷竜を叩いてくれ!長くは持たんぞ」

「了解した!ジル!先に氷竜をやってくれ」

「ええいいわ」


 エアールの竜巻により巻き上げられた氷竜をジルコートのブレスが襲い、力尽き光りと共に消えていった。


 これで三体の召喚獣でオルトロスに挑める。アイにも黒竜を出して貰いたいが守りが薄くなってしまうため出来ない。

 三体で相手にしても勝てるのか怪しいほどの力をオルトロスから感じる。


 俺はマリーとグラテルの元へ下がった。


「どちらか転移魔法は使えるか?」

「俺が使えるぞ」

「なら悪魔に攻撃を仕掛ける。あの悪魔が避けた後ろに俺を転移させてくれ」

「あいわかった」


 シュヴェーラの全ての剣を悪魔に舞わし投げた。


『その程度の攻撃が当たるとでも?』


 挑発してくる悪魔の後ろに転移した俺は喚び寄せた片手剣で腹を薙ぎ払った。


『ガッ!この人間風情が!!』


 腹を半分ほど斬らしたが胴体を分ける前に避けられる。此方を振り返り長く伸びた爪で剣を叩き落とされたが、もう片方の手に長剣を喚び寄せ振り上げる。


『ガァァッ!!俺の腕を!よくも!!』

「後ろにも注意しな」一言促すと振り返ろうとし。

『なにっ!?あっ…』


 ガモフが飛び込んで大剣を降り下ろす。


「もらった!!」

『おれのおれたちの…』

「しつこいんだよ!」


 俺は二つに割れた悪魔の首を胴体から斬り裂いた。


 転げ落ちた悪魔の亡骸は赤黒い液体へと変わっていく。


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