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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
232/308

第223話 序列20番目

 


 男と竜は、一体の巨兵に立ち向かっていた。

 それは以前にサキ達に苦戦を強いた炎の帝王、イフェスティオだった。


 男は竜の背中に乗り、イフェスティオによる炎の猛攻を、的確な指示で避けさせていた。

 炎による攻撃の最中、竜の放つブレスは外すことなくソイツに命中していく。


「その調子だよ。疲れたら教えてね」

「大丈夫。まだまだ平気」

「偉いぞ、クリュス」

「えへへっ」


 竜の真名はクリュス、金竜アウルの息子であり、人々は金皇竜と呼ぶ存在である。

 クリュスは褒められて嬉しくなったのか、より一層俊敏な動きを見せる。

 金竜の速度に着いてこれないイフェスティオは辺り一面に爆炎を起こし、全てを灰に変えようとしていた。

 しかし、その炎の渦から何事もなく金竜は飛び出してきたのだ。

 金竜の周りを取り巻く光り、防御魔法の類いであろうソレを展開したまま、イフェスティオへと特攻していき、金竜を止めようと炎の剣を振るうも打ち砕かれて身体を貫かれた。


「終わりにしてあげよう」

「うん」


 背後に回った金竜は連続で球体のブレスを放ち、イフェスティオを撃破してみせた。



『またもや我輩の僕が遅れを取るとは。ここも諦めるか』


 イフェスティオを召喚した悪魔は離れた場所からその戦闘を目にしていた。

 敗北を知ると後ろを振り返り立ち去ろうとすると、突如空から男が立ち塞がった。


「もう逃がさない」

『人間ごときが図に乗るな。行け!』


 男と悪魔の間に2つの魔法陣が浮かび上がり、2体の上級種であろう悪魔が召喚された。


『人間よ、我輩の下僕はあやつだけではないのだよ…え??』

「この程度で僕を止められるとでも?」


 男が手にする槍で2体の悪魔は一瞬の内に首を跳ねなれ、粒子となっていく。


『デュミナス、ガルガリンが…許すまじ、人間!』

「僕を忘れないでよ」


 その声に振り向いた悪魔は、金竜の爪により引き裂かれ、転がり落ちる頭を踏みつけられて水溜まりとなって姿を消した。


「クリュス、僕がやるって言ったのに」

「2匹づつだよ」


 男は笑いながら「なら仕方ないか」と金竜の頭を撫でる。










[デュミナス、ガルガリン]

 プルソンが契約している力天使と座天使。

 デュミナスは弓、ガルガリンは魔法を得意とし、力と座の中でそれぞれ第3位の実力を有している。






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