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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第212話 対影王竜

 


 影王竜は身体となっている影を槍のような形状にして竜3人に向けて無数に伸ばした。

 ノワルヴァーデとニエーバは隙間を縫うように回避し、ジルコートは光魔法で正面の影をかき消している。


「銀竜っ!小賢しい真似を!!」


 影王竜に痛覚があるのかは分からないがジルコートの攻撃は少なからず効いているようである。


「光りに怯えて攻撃が緩くなってるわよ」

「ふんっ!ほざけ!」

『がら空き』


 ジルコートに煽られた影王竜は他の二人を見ていなかったようだ。

 影を抜けたノワルヴァーデとニエーバのブレスが背後を襲ったのだが。


『効いてない!?』

『取り込まれたの?』


 そのブレスは胴体と呼べる影に吸い込まれて消えてしまった。


「素晴らしいっ!この身体こそ我の望んだモノ。貴様等など羽虫同然だ」


 その影は後ろにも伸びて行き二人を襲おうとしたのだが、影と二人の間に新たな竜が舞い降りて炎魔法で影を打ち砕いた。


「貴様も邪魔をするのか火炎竜!」


 力を貸すと約束してくれた火炎竜フラーモだ。


『邪魔も何も均衡を崩そうとしている貴方の方が邪魔なのです』

「フラーモ」

『ニエーバ、ノワ、約束を果たしに来ました。ジルも元気そうね』

『ありがとう』

『話は後で、先に倒しましょう』


 火炎竜のフラーモを交えて4対1の戦いが開始されたのだが、優勢とは言いがたい。

 光魔法を使えるジルコートとニエーバは影王竜の攻撃を攻撃で返し、炎魔法を得意とするフラーモは影を焼き払っているのだが、いくら払い除けても次から次へと襲いかかる影、それにノワルヴァーデには攻撃手段がないのだ。

 攻撃そのものを自分へと集めようとはしているが回避にも限外がある。


「ノワはヘイトを稼いでくれているようだが手数が多すぎる。アイ、幻想召喚でジルを造れないか?」

「うん、やってみる」


 アイが呪文を唱えると、地上に魔法陣が浮かび上がりジルコートと同じ銀竜が召喚された。


「銀竜、ノワを宜しくね」


 ガァっと一声上げると銀竜は飛び立ち攻撃に加わった。


 ステータス半減といってもノワルヴァーデを援護出来るくらいの力はあるはず。

 これでノワルヴァーデも余裕が生まれると思っていた。


「鬱陶しい!まずは貴様からだ!」


 正面のジルコートの攻撃に激怒した影王竜は全方向に散らしていた影を正面に向けて一斉に放った。

 ジルコートは光魔法で応戦するが間に合わない。

 そこへ幻想召喚された銀竜も加わったが、数秒で幾本の影に貫かれて消えてしまう。


「もう終わりだな、銀竜!」


 回避を試みるが襲い掛かる影に為すすべなく、取り込まれようとしていたその時。


 ドンっ!と何かに真横から突き飛ばされた。



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