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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第208話 帰還と旅路

 


 途中で1泊してその翌日の昼過ぎに港町へ戻ることが出来た俺達は、ユウヤに礼と別れを告げてアーシェの兄の情報を求めギルドへ向かった。


 兄貴は冒険者登録を行っていないので、ギルドで情報を手にするのも容易ではなかった。

 しかし、今回はそれらしき目撃情報を聞くことが出来たのだ。


「何体ものドラゴンを使役してるなんて兄意外そうはいないわね」

「青竜がいたとなると間違いないだろう。しかも目撃した冒険者達は竜討伐に向かってる最中でその竜も姿を消しているとなると尚更断言しても良さそうだ」

「でもその地点まで遠いしもう居ないでしょ」

「それしか情報がないなら行きましょう。サキさん、アイさん、お願い出来るかしら?」

「「もちろん」」


 アーシェの兄貴にリベンジするべく、俺達はその場所を目指して南下することにした。


 南東に進んでいくと目撃したという山脈があるのだが、そこへ行くには半月程かかってしまう。

 そこでスタミナを消費しない機械竜に頼もうとしたのだけど、背中には排熱板やら翼を動かす歯車があり乗せることが出来ないと言われたので諦めた。


 途中、行商の馬車と出会して同じ方面に進むと言われたので護衛する目的で乗せて貰うことにした。


「有り難いですな。最近、魔物も増えて通りづらくなってしまったんですよ」

「こちらこそ乗せて貰ってすみません。でも、此処まで護衛なしに?」

「ええ、護衛を付けるとバカにならない出費になってしまいますし、物も売れなきゃ赤字になることだってあるんですよ」

「だから同じ方面に行く冒険者に乗せる代わりに護衛を頼んでるんですね」

「はい、ですんで追い付けるようにのんびりと進んでたんです。ここからは普通に進むんで大丈夫ですよ!」



 何度か魔物の襲撃を受けたが、7日で目的地の最寄りの街へと到着した。

 商人は行商ギルドへ行くと言って別れ、俺達はギルドに話を聞きに行った。

 するとそこで、それらしい人を見た受付嬢がいたのだ。


 受付嬢の話によると、Sランク冒険者が、召喚獣や協力な魔物の情報はないかと訪ねてきて、その横に見知らぬ男が居たと言う。


「それたけじゃなんとも」

「その冒険者さんは剣士なんで召喚獣の話が出るのはおかしいと思ったんです」

「そうか、それなら不思議に思うよな。隣の男の特徴は覚えてないか?」

「その赤いローブ、アーシェさんですよね?その方はアーシェさんに似てました。格好は黒いローブを着てましたね」

「間違いないわね。兄だわ」

「アーシェに似てるんじゃそれしか考えられないね」

「それで何処へ向かったか分かるか?世界樹とか言わないよな?」

「いえ、世界樹の話は出ませんでした。向かったとすると、ここより南に進んだ先にある渓谷かと思われます」

「そこに何が居るんだ?」

「居るかは調査中ですが、最近になって度々白竜が目撃されてるんですよ」


 俺達はその名に驚いた。


「冒険者達はここにいつ来たんだ!?」

「えーと、3日前の夕時でしたね」

「アイ、アーシェ、急ぐぞ」

「ええ!」「早くしないと白竜が捕まっちゃう」



 この街に居た鋼鉄馬のテイマーに、目的地へ乗せて行って貰うことにした。



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