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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第205話 世界樹

 


 世界樹、東の海に位置する島そのものが世界樹の根によって構成されている。

 その樹も一つの国ほどの大きさを誇り、全ての生命の源だとも言い伝えがある。


 ベヒモス、レヴィアタン、ジズの三体も世界樹と共にあり、その島で世界の監視を行っている。





 俺達の頭に響いた声は聞き覚えがあった。


「ザラタンか!?」

『如何にも。よもや此処に来るとは思わなんだな』

「轟神竜に会いたい。話をつけてくれないか?」


 そう言うと、海竜達が左右に避けて海中からザラタンが姿を現した。


『それは構わぬが、奴は気難しいぞ。少し待っておれ』

「頼む」


 ザラタンは眼を瞑り、その場でじどっとして動かない。多分、念話を送っているのだろう。


『島に上がる許可は得た。轟神に会いたくば試練を乗り越えよ。それが条件だと』

「わかった。感謝するぞ」

『ふん、行くが良い。入るのは二人だけだ』

「言い出した俺は確定だな」

「私とアーシェなら実力的にアーシェになるけど」

「私は構わないわよ」

『言い忘れておったが、島に上がると召喚は行えんぞ』

「え?じゃあ私は無力になるわ」

「ならアーシェはユウヤを守っていてくれ。アイはそれでいいな?」

「もちろん」


 こうして、俺とアイはザラタンの頭上に乗せられて島へと上陸した。


「凄い、世界樹って何処まで続いてるのね」

「ああ、これほどとは」

『さぁ、行け。無事でな』


 俺達は歩きだした。

 何故だが頭の中に道筋が入っており、何処へ向かうかは分かっている。


 何処までも続く世界樹の幹、それを蔦って歩いていると、前から灰色の毛で覆われたマンムエレファントが歩いてきた。


『人間共、この先に用があるみたいだな。我が幻影を倒して力を示せ』


 するとマンムが全力で駆け出した。


「アイ!掴まれ!」


 俺は転移魔法で、マンムの後方へと移動した。そしてあることに気付いた。


「アイツ、脚が地面についてない」

「あ、ほんとだ。幻影ってそういうことね」

「だが、攻撃力は有しているぞ、気を付けろよ」

「りょーかい」


 マンムは転回して再び迫ってきた。

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