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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第201話 対嗜虐竜と悪魔群

 


 俺達の前にいる悪魔は雑魚同然だった。

 中には中級もいるがAランクなら問題なく倒せるだろう。

 問題はこの奥で死闘を繰り広げている連中だ。



 スロウタードラゴンと対峙した五体はソイツの攻撃を避けつつ、それぞれが別方向から攻撃を与えていた。

 バルディエルは手にしたライフルを撃ち、スロウターの脚の破壊を試みていた。

 ライフルだけでは火力不足と判断し、ミサイルポッドを稼働させて全弾放つも、その火力でも出血させる程度であった。


 ノワルヴァーデとカルテスは魔法、ブレスを放っているのだが、どれも致命傷には至らない。

 スロウターの攻撃が来たら全力で避けるしかないので、その分ロスが生じてしまう。流石にこの距離でヤツのブレスを受けたら一溜まりもないだろう。


 時おり使ってくる重力操作に体の自由を奪われ噛み砕かれそうになるものの、その魔法の範囲外から他の者が助け船を出してくれる。


 機械竜は威力を抑えた粒子砲を放ち、マークⅡは全力の粒子砲を放っていた。

 その粒子砲は頭部に被弾するも、あまり堪えていないのには驚いた。

 だが、着実にダメージは与えられている。このまま圧し勝てればと思っている時、スロウターのブレスがマークⅡに直撃した。

 辛うじて防壁が間に合ったようで何とか持ちこたえたようだ。


「GF―07、換装スタンバイ。03、全出力で頭部を攻撃」

「了解。パンツァーパックパージ」

『私達も手伝う』


 ノワルヴァーデとカルテスのブレス、機械竜二体の荷電粒子ビーム砲がスロウタードラゴンの頭部を襲った。


「グォォォォッ!!」


 その頭は焼け焦げ、血が滴っているもののまだ倒れる気配はない。

 そして、ソイツはブレスを放とうと、口を開いた。その先には排熱中の機械竜がいた。

 マークⅡが前面にEシールドを展開させるが、持ちこたえるとは思えない。

 だが、スロウターの攻撃よらも早く、換装が終了したバルディエルが目前に飛び出して四連砲がヤツの顔面へ放たれた。

 それでも尚、ブレスを続行しようとしたスロウターの口の中に、両手に転送されたロングレンジEライフルを突っ込んで引き金を引いた。


 スロウタードラゴンはその場に倒れはしたが、やる気は失っていないようだ。


『もう終わり。ね?』


 ノワルヴァーデとカルテスはソイツに魔法を放ってとどめを刺した。



「向こうは終わったようだが」

「なんでコイツ等数が減らないの!?」


 下級悪魔達は倒しても倒しても数が減っていないように感じる。

 実際そうなのかも知れないが、この無限地獄を終わらすには何処かに潜んでいるデビルロードを倒さなきゃならないように思えた。


 そこでバルディエルを解除して、代わりにラグナロク・アポカリプスを喚び出した。

 地面から生えた数千の剣は、悪魔のみを引き裂いて空へと舞っていき、ラグナロクの元へ集結した。

 そしてラグナロクは、悪魔達の中心部へ全ての剣を降らせるとそこから声が響き渡った。


『バカな!我が計画がー!!』


 空を見上げた他とは一線を泊した悪魔がその剣を全身に浴び、息絶えた。


 その一撃でこの騒動も終結した。




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