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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
207/308

第200話 500対50

 


 俺は機械兵バルディエルを、アイは黒竜ノワルヴァーデを、アーシェは羊竜カルテスを喚び出した。

 他の召喚士もそれぞれ召喚獣を喚び出し、前面に展開させた。中には竜種と契約している者もいる。


「バルディエル、先制攻撃だ。薙ぎ払え!」

「了解。MRV装填、パンツァーコアレディ」


 バルディエルの一斉掃射が行われた。

 背部から肩部に回されたミサイルポッドと呼ばれるパーツからミサイルと言う名の弾を全弾発射した。

 この名称は以前バルディエルから教わったものだ。


 放たれたミサイルは多弾頭ミサイルと呼ばれるもので、1本のミサイルの内部から小さいミサイルが複数収められており、広範囲の攻撃を可能としている。

 それら全てが悪魔達に直撃していく。


「スゲー!」「あれが機械兵」「あんなん防ぎようないだろ」


 などと歓声が上がった。

 悪魔の群れといってもその殆どが下級だろう。上級でもない限りこの攻撃で数を減らすことが出来る。


 バルディエルは続けざまにライフルを構え、展開している悪魔目掛けて放っていく。

 中には飛行する悪魔も複数いて、攻撃を掻い潜って来た者に対しては、ノワルヴァーデとカルテスの遠距離魔法で仕留めていき、それでも近付かれた時は他の召喚獣が中距離で撃退していった。


「圧してるぞ!」「このままなら勝てる!!」


 だが、このまま勝てるほど甘くはなかった。

 悪魔達の後方から光りが上がったと思いきや、巨大な竜種が召喚された。

 その竜を見て慌てた俺はアイとアーシェに指示を出した。


「アイ、アーシェ、守りを固めるぞ。ルナと機械竜を!」

「りょーかい」「すぐ喚ぶわ」


 俺とアイはアイテムボックスから機械竜の珠を取り出して放りなげ、アーシェはカリストのルナを召喚した。


「マークⅡ、皆を守ってくれ!」

「ご命令とあらば。03は左舷にてPシールドを展開。私は右舷にてEシールドを展開する」

「ルナ、カルテス、防壁をお願い!」

「バルディエル、アイツの攻撃を防げるか?」

「マスターのみなら可能。可能な限りマスターの意思を考慮します」



 悪魔が召喚した竜はスロウタードラゴンと呼ばれる凶悪で竜種の中でも上位クラスの攻撃力を有する存在だ。


 俺達の召喚獣がそれぞれ守りを固めた時、スロウターのブレスが放たれた。

 ジルコートの一直線のブレスを何十倍にもしたような威力で右から左へと射ちながら流していく。


「凄まじい威力だ、二人共大丈夫か!?」

「ルナ達のお陰でなんとか!」


 その攻撃が止んだ後、周囲を確認すると、守りきれなかった者達がいたようだ。

 召喚獣も何体か減っていて、盾を構えてたバルディエルの装甲も無事とは言えない。


「マークⅡは無事か!?」

「心配無用だが、03の損傷率は32%になっている」

「なら戻したほうが良さそうだな」

「いいや、まだ私達は問題ない。GF―07を交えた勝率は90%を越えている」

「なら、あのデカブツを任すぞ!」

「コピー!」

「カルテスもお願いするわ」

「ノワも行ってあげて」


 機械竜の二体、バルディエル、ノワルヴァーデ、カルテスの五体でスロウターへと前進していった。

 他の冒険者もそれを援護しようと、それぞれの得意分野で奮闘していた。


 悪魔にかなりの接近を許してしまっていたが、俺とアイは前面にて剣を振るい、アーシェには後方で第2射に備えてもらった。









[嗜虐竜]

 スロウタードラゴン。

 20メーターを誇る巨体に、トップクラスの攻撃力をもつ?級種。西竜型で黒と灰色の鱗に覆われている。

 攻撃範囲も防御力もかなり高いが、素早さだけは低い。

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