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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第187話 火炎竜

 


『ニエーバか、久しいの。して、人間よ。何しに来た?』

「その前に何故貴方は封印されてたの?」

『俺と契約しろなど抜かしおった人間を追い返そうとしたらこの様だ』

「人間!?あの封印は人間によるものなの?」

『いや、その人間と契約している誓約竜に閉じ込められたのだ』

「それって」

「ええ。兄さん…」

『なんと、お主の兄だったか。それで、お主も我と契約と?』

『そう。イグニス、力を貸して』

『ニエーバよ。いくらお主の願いとはいえ、それは聞けぬな』

『何故? 』

『我はもう年だ。誓約竜の力に抵抗するだけで精一杯だったのだ。なのに、戦に駆り出されて役に立つ訳なかろう』

「ブルードラゴンはプレッジドラゴンの力にやられたわ。それを貴方は弾いたと言うなら十分な戦力になると思うの」

『世辞でも嬉しいの。しかし、我はここで静かに余生を送りたい。スマンな』

『イグニス…』

「アーシェ、無理強いはダメだ。諦めろ」

「わかったわ」

『まぁ待て。我ではない火炎竜を呼ぼう。其奴も十分に強いぞ』

『もしかして、フラーモ?』

『そうだ。其奴なら力になってくれるだろう。外で待っておれ』


 どうやら火炎竜はフラーモと言う名の火炎竜を呼んでくれるようだ。

 俺達は1度、外に出て皆と合流した。


「どうだった?」

「ここのはダメだったが、仲間を呼んでくれる事になった」

「へぇー。ってノワが言ってたけど、中に居るのってプロクスドレイクなの?」

「ああ、今から来るのも火炎竜だ。あれ?ノワは?」

「そうなんだ。そろそろ限界来たから解除しちゃったよ」


 そんなことを話していると、ジルコートとニエーバが北の空を見上げて、来たと一言言うと、俺達も空を見上げた。

 すると、夜空に赤く輝く竜の姿を目視出来たと思ったら、次の瞬間には既に目前まで来ていた。


「速い!」

「火炎の素早さは私達より遥かに高いわよ」

「これがプロクスドレイク」


『皆様、お待たせ致しました。ジル、ニエーバ、久し振りですね。』

『フラーモ』

「久しぶりね。二体の火炎の噂を聞かなくなったと思ったら別々に行動してたのね」

『相変わらず喋るのが上手ですね。色々あって今は別行動を取らせてもらってます。それで、何か御用ですか?』


 アーシェとニエーバが前に出て、事の詳細を話し始めた。

 しかし、フラーモは首を縦には振らなかった。


「貴女もダメなのね」

『フラーモ。お願い』

『別に駄目だなんて言ってませんよ。それには力を示して頂く必要があります。私と契約するに相応しいか、試させて頂きます』


 アーシェはその言葉を聞き、暗く落ち込んでいた表情が一気に明るくなった。

 答えはもちろんイエス。相手をするはニエーバだ。


『本気で行く』

『そうじゃないと面白くありません』


 二体は距離を取り、戦闘体勢に入った。





火炎竜イグニスはイグニス爺さんと同じ名前ですが関係はありません。

此方のミスで同じになってしまいました。

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