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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第184話 アーシェの元へ

 


 象牙竜の逆鱗をアイテムボックスから取り出して受け付けに渡した。


「お二人のお陰で長らく放置されてた依頼が片付きました。では、こちらの買取りと合わせて討伐報酬をご用意いたしますね」

「はい、宜しくお願いします」


 待っている間、別の受付嬢に話しかけられた。


「サキさんとアイさんですね?」

「「はい」」

「アーシェさんをお探しの件なんですが」

「来たんですか?」

「いえ、今朝この街に来たパーティが途中の山間で紅いローブを着た女性を目撃したそうで。あんな所で背徳を見たと騒いでおりました」

「ほんとですか!?その山間って南に進んだ所ですか?」

「はい、彼等は南下した街から来てるので間違いないかと」

「ここからどのくらい掛かります?」

「徒歩ですと4日もあれば着くと思います」

「有難う御座います」

「でもなんでそんな所にいるんだろ?」

「遺跡か?」

「もしかすると、ドラゴンかもしれないですね」


 受付嬢の話によると、何年か前に竜が出没した話を耳にしたが討伐された等の話は出なかったと言う。噂話程度で種類も分からないと。

 しかし、実際にアーシェが向かったとなると本当にいる可能性が高い。


「どうするの?」

「行ってみるか」

「私は賛成よ」

「そうだな。此処まで一本道だしすれ違うこともないだろ」

「じゃあ決まりだね。朝一で出発しよ」

「ああ」



 アーシェの目撃情報を頼りに、その山間へと向かった。

 そこまでの道のりは1本しかないので道ですれ違うことはない。飛んでいても羊竜ならすぐ分かるが、横の草原を突っ切ってこられるのが一番困る。

 そこは賭けに出るしかないと思い、歩き続けた。


 この街道は人通りが多く、幾人もの商人や乗り合い、冒険者とすれ違う。

 時たま紅いローブを着た女性を知らないかと尋ねるが、有力な情報は得られなかった。


 3日目の夕暮れ時、初めの山が見えてきた。


「もうすぐ暗くなる。ジルを喚んで探してもらおう」

「明日にしたほうがいいんじゃない?」

「いや、上空から灯りを見つけて貰うんだ」

「なるほどね。なら私もノワを喚ぶよ」


 俺達はジルコートとノワルヴァーデに灯りを探してもらうよう頼んだ。

 

「アーシェと判断出来たら迎えに来たと伝えてくれ。確認出来ない場合は降りないでくれよ」

「了解」

『わかった』

「気を付けてね」


「見つかればいいが」

「うん」


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