表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
179/308

第173話 ミカエル対サキ・アイ

 


 ジルコートに紫水竜を任せ、俺とアイは悪魔に駆け寄った。

 俺は片手剣2本を構え、アイは盾と片手剣だが、この盾は都で新調したばかりの新品。勿論魔力を溜められるモノで、性能も数段上がっている。


 悪魔は俺達に向かって闇魔法を撃ってきた。それをアイが防ごうとしたが、肩を掴んで転移魔法を唱えた。

 悪魔の後ろへと転移してその胴体へ剣を突き立てると、悪魔も転移魔法で避けてみせた。


「チッ!逃がすか!」

「ちょっ!サキ!」


 悪魔を追うように俺も転移する。着地と同時に俺の剣はソイツの腕をかすめた。


『ッ!やる』


 追い討ちをかけて剣を振るうと、悪魔は短剣を具現化させて受け止めた。

 もう片方の剣で突こうとする前に、闇魔法を放たれて慌てて2本の剣で防ぎ事なきを得た。

 更に魔法による攻撃を繰り返し、それを弾いてるといつの間にか距離を取られてしまった。

 その場に転移しようとすると、発動することが出来なかった。


「なに!?」

『貴様の魔力は底を突いただろう』

「あの魔法か」

『当たれば吸われる、それは剣も然り』

「厄介な事を」


 すると、悪魔の後ろから風の刃が飛んできて悪魔に直撃した。


『ガハッ!あの女!』


 アイによる風魔法だった。一撃与えられたが、後から飛ばした魔法は避けられてしまった。

 悪魔がアイに意識が向いている隙に、剣を振りかざして背中に斜めの傷を付けたが、気取られて致命傷には至らなかった。だが、アイが放った雷魔法が直撃して全身を焦がし、俺の横払いの攻撃をその脇腹に与えた。


『き、貴様ー!!』


 俺に手をかざし、魔法を放ったのだが、それを避けて駆け寄ってきたアイと共に挟み撃ちにして斬り裂いた。


「ナイスだ、アイ」

「サキもナイス!」


『俺の食事が、餌のはずだったのに…』

「俺達にそのつもりはないな」

『糞がぁー!』

「おい!!」


 満身創痍の悪魔は飛び立ってその場から消えてしまった。



 ジルコートの方も終わったようだ。


「お疲れさん」

「ジル、お疲れ」

「ありがとう。二人もお疲れ様」

「ジル、お願いがあるんだが」

「なに?」

「俺達を都まで乗せてってくれ。舟を壊されちまって」

「良いわよ」

「ちょっと待って。あの建物見てこうよ」

「お、そうだな。ジルも来るか?」

「面白そうね。行くわ」


 ジルコートは人化して、三人で建物の中へ入ることにした。





 その頃悪魔は、アトランティスの街長の所へ来ていた。

 ガラスを突き破り、街長の部屋に侵入した。


「何事!?あ、貴方はミカエル様!」

『貴様の、貴様のせいで俺は…』

「敗けたのですか?」

『まだだ!まだ俺は敗けてない!』

「な、なにを!?」


 悪魔は街長を喰らった。だがその最中、背後から一人の女騎士に刺されて絶命した。


「穢らわしい。この女は自業自得だな」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ