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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第16話 二体目

 


 アクロポリスは巨岩竜に向かい、剣を振り上げた。

 上に舞っている巨大な剣が次々と巨岩竜を襲い、振り上げた剣を降り下ろした。


「ヴォッ…」


「終わったみたいねマスター」

「ああ」


 単なる岩のように散らばった装甲、どれが手でどれが頭なのかも分からない。


「アクロポリス。助かったぞ」


 横目で此方を見、1度頷きそのまま消えて行った。

『相変わらず無口ね』と言う黒竜にアイが同意していた。


「もうジルを維持しているのもキツい…」

「あのヒト随分大食らいだもんね」

「ジル助かったよ」

「いいえまた喚んでね」

『銀、また』

『ええ、黒』

「ノワも助かった」

『銀の主、私の主に頼るべき』

「いつも頼ってるんだけどなぁ」

「いつも先走ってるのは誰よ!」

『言われてるよ』

「わかっ! ノワ、まだ居てくれ」

『気付いたの。悪魔種よ』

「出てこい!岩竜と契約したんだろ?」



『バレていたか。我がギガロックを砕いてくれた礼をしたい』

「なにをいっ『だが、召喚に結界の維持と我も疲れた。そこでだ、コイツらを用意してやった。大人しく遊んでいるが良い。』

「逃がすわけねーだろ!」


 拵えを出しソイツに斬りかかった。


『またいずれ相手をしてやろう。では』

「おいっ!」


 ソイツが居た所には転移魔法陣が浮かび上がりソイツの姿が消えて行き、俺は宙を斬りつけていた。


 後に残されたのは20体程の下級悪魔だった。


「こんな雑魚では話にならん!憂さ晴らしにもなんねーんだよ!」


 俺は声を荒げ、もう片手にも同じ拵えを構え下級悪魔達を斬り伏せていく。


『私いらないね』

「う、うん…ありがとねノワ」

『私の主、また』



 全ての悪魔を斬り伏せ、ようやく一段落した。


「いつの間にか結界が消えているな」

「あの悪魔が消えたら結界も消えたよ」

「あの悪魔!人を弄びやがって!」

「あれってデビルロードよね?」

「ああ、アイツら悪魔の上級共がドラゴンや魔物を使い人間達を襲って魂を得ている」

「そして魔物達は人間の肉にありつけると」

「そうだ。俺達の街も師匠もアイツらに殺されたんだ!アイツらだけは確実に滅ぼさなければならない」

「その為の冒険でしょ?ならとことんやろう」

「ああ、付き合ってもらうぞ」


 俺達は当初の予定通りアーレンに向けて歩き始めた。





[ティリンス・アクロポリス]

 元は師匠の召喚獣。武器召喚シュヴェーラの真の姿。

 複数の巨大な剣を駆使する巨人騎士。その攻撃を行うと自動的に召喚解除される。

 因みに名前の由来は城だと師匠が本人から聞いたらしい。



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