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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第154話 風神竜対銀竜・黒竜

 


 二体は上の風神竜目掛けてブレスを放った。闇を纏った炎と球体状のブレスは風神竜に触れることなく打ち消された。

 続く闇魔法と光魔法も届くことはなかった。

 恐らくは防御魔法を張っているのだろう。この魔法を破らなければ攻撃を通すことが出来ないが、魔法のみならず打撃にも対応しているようで、接近戦を行おうと近付いた二体は弾き飛ばされてしまった。


 風神竜は動いていない。防御魔法を張っただけでその場で停止飛行をしている。


『人間よ。銀竜と黒竜の二体だけか?1度で終わってしまうぞ』


 すると風神竜からの念話が届いた。


「舐められたものね」

『銀、一斉に』


 ジルコート達にも届いたらしく、二体は再び立ち向かっていく。

 ジルコートは右舷から防御魔法を張って突撃し、ノワルヴァーデは左舷からブレスを放って連繋攻撃を取っていく。

 しかしブレスは弾かれ、防御魔法同士の干渉でジルコートの魔法が破られてしまった。


『そろそろ行くぞ』


 風神竜が動き出した。頭を天へ向け咆哮をあげると、ヤツを中心に周囲を巻き込む風を起こした。多分手加減しているのであろうか、地上は被害が少ない。

 二体は周囲を回転しながらどんどん吸い寄せられて行き、ヤツに触れる瞬間、今度は逆風を起こされて吹き飛ばされた。

 その衝撃波は2階建ての家々を崩してしまった。


『手を抜いたのだが、まぁ人間は居らぬから良いか』


「あのドラゴン、強すぎるよ」

「ジルとノワだけじゃ無理だな」

「かといって私達が加わった所であの魔法を抜けると思えないし」

「竜の珠、使うか」

「それしかないよね」


 ジルコートとノワルヴァーデは体勢を立て直したようだが、また同じことの繰り返しになってしまう。

 俺達は竜の珠を使おうと思ったが、問題は何を使うかだ。雷竜、雲竜の時は一度きりだったので、持っているヤツもそうだろう。そしてなにより、里霧竜以外何が出てくるか分からないのだ。

 

 そして決めたのが鉄色の珠それぞれ1個を手にして空へと投げると、2つの珠から光りが放たれた。

 その光りはあっという間に竜の姿へと変えた。


「機械?」

「人工的に造り出した竜と言うところか」


 その竜は金属の身体と翼を持つ西竜型だった。二体は多少の違いがあるが、殆ど同じ姿をしている。

 明るい所で見れば細部の違いが解るだろうが。


「私を喚んだのは貴方か?」


 そのうちの一体が話しかけてきた。


「そうだ。あのデカイ竜を倒して欲しい」

「了解した。ターゲット確認、排除する。行くぞ03」

「ゴォォォォォォッ!」


 もう一体は咆哮を上げ、二体は風神竜へと飛び立った。


「ジル!ノワ!二体の機械竜を差し向けたぞ!」

「『了解』」


 4対1の空中戦が始まった。










[機械竜・機械新竜]

 クロックドラゴンとクロックドラゴンマークⅡ。

 4メーターの西竜型で全身が金属で出来ている。動力は不明。

 喋れる方はマークⅡだけだが、機械竜の方も言葉は通じる。


 装甲には魔法反射のコーティングがされており、装甲自体も極厚。

 口部からは最大出力で荷電粒子ビーム砲を放てるが機能停止に陥ってしまう。それを克服させたのがマークⅡである。


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