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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第147話 対機械人形

 


「登録コードをお願いします」


 並んだ機械人形が一体前に出てきてそう話しかけてきた。


「登録コード?」

「登録コードとは貴方様の所有する6桁の番号のことです。登録コードをお願いします」


 俺はアイの方を振り向くと、首を横に振っていた。


「忘れたのだがどうすればいい?」

「個人情報を照合致します。こちらに顔を向けて下さい。」


 別の機械人形が前に出て顔を向けろと言ってきた。

 ソイツを顔部分を見つめると。


「スキャン開始します。… … …該当なし。」

「申し訳ありませんがお引き取り願います。」

「中に入りたいんだが」

「申し訳ありませんがお引き取り願います。」


 アイを見ると、今度は頷いた。


「断る」


 と、前に出た二体の首を横から薙ぎ払って切り落とした。

 すると後ろの二体がライフルを構えた。


「警告。侵入者有り。侵入者有り。セキュリティギアをオートで機動」


 構えた瞬間、一体の頭部に片手剣を投げ、突き刺さると発砲しながら後ろへ倒れていく。

 もう一体の機械人形が放つ弾を盾で防ぎながら接近して盾を押し付け、もう1本の片手剣で頭部を貫いた。


「ここの警護兵ってところか」

「貴重な機械人形を壊しちゃって」

「しょうがないだろ。ん?前から何かくるぞ」


 前方からキュルキュルと音を立て機械兵が近付いてきた。その横には機械人形が二体走っている。

 俺は剣と盾をしまって銃を取り出すと、実弾であるAP弾を装填して二体の機械人形へと放った。

 その二体の頭部を貫き、動きを止めると、後ろの履帯の付いた機械兵に轢かれてバラバラにされてしまった。


 即座に排莢してリロードし、機械兵の頭部に射つが2発とも弾かれてしまう。


「やべぇ、アイツ硬い!」

「サキ危ない!」


 リロードしようとアイテムボックスに目をやっていると、ヤツの両肩に付いた砲身が俺を捉えて撃ってきた。

 それを防ごうとアイが前に出て、それを防ぎきった。


「大丈夫か!?」

「なんとか。加護と盾の魔石のお陰でね」

「アイツを止める」


 頭部が効かないのなら今度は履帯へ向けて2発放つと、履帯が外れてその場に取り残され、転輪だけになるとそこを軸に回転して前へと進めなくなった。

 その間にソイツに近付き、走行を止めた機械兵の砲身が向いた時、その内部へと射ち込んだ。もう片側にアイが飛び、砲身に盾を押さえ付けた。

 そして弾が撃ち出されると内部から爆発が起こった。両肩から広がって前面部は砕け、機能を停止した。


「アイ!」


 飛ばされたアイに駆け寄った。


「イテテッ。大丈夫、お尻打っただけ」

「良かった。あ」

「なに?」

「真ん中の石割れてる」

「ほんとだ。後で換えないと」

「換えるまで盾に魔力込められないな」

「そうだね。まぁ機械人形だけなら加護もあるし十分だけどね」


 魔法が使えないのが辛い所に盾の魔石も割れてしまい、守りが薄くなってしまった。

 今後あのような機械兵が出てきたら厳しい状況になりかねない。


「もう無茶は出来ないな」

「サキ任せになっちゃうけど、ごめん」

「後ろは守ってくれよ」

「そこは任されましょう」


 俺達はこの階を探索し始める。









[CT-61 セキュリティギア]

 全長3メーター、全高1,8メーター

 武装:肩部72㎜施条砲×2、7,6㎜対人機銃×4


 大昔に造られたCQB型車輌。正面中央に頭部が有り、両脇に上がった肩部が特徴。主砲に施条砲2門が装備されている。

 型式のCTは履帯の意味。

 これの建物外仕様は大型で主砲も105㎜となり、リアクティブアーマーが標準装備になっている。


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