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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第141話 黄竜対機械兵

 


 黄竜は防御魔法によりバルディエルの弾を弾き、炎魔法による攻撃を繰り出した。それを回避して接近していく。

 その際にもライフルを射ち牽制し、相手に魔法を撃つチャンスを与えない。だが黄竜は避けるつもりはないらしく、防御は魔法にも任せて攻撃に専念して雷魔法を放ってくる。

 雷の轟きは地上まで襲い、複数放ったそれの威力は雷竜より高いようだ。


「なんて威力なの」

「さっきの炎もかなりの火力だったな」

「さすが黄竜だわ、噂以上ね。サキさん、援護するわ」

「もういけるのか?早いな」

「まだ若いから回復も若いわよ」

「…」


 アーシェは再びルナを喚び出した。


 雷魔法を回避するのでいっぱいだったバルディエルにルナの防御魔法が張られ、守りは互角となった。

 すると、距離を開けていた黄竜が接近してきた。バルディエルはライフルを棄てて光る剣を取り出し、二体はぶつかり合った。



「見ているだけではつまらないだろ。少し遊ぼう」


 兄貴がまた何かを喚び出そうとしている。

 小さな魔法陣が浮かび上がると、そこから青髪の女性が召喚され、その女性は此方へ向かって歩みよってくる。


「おいおい、この感じは竜だな」

「アーシェは私の後ろにいて」

「あれはブルードラゴンだわ」

「青竜だと!?アイツは野放しで飛び回っているだろ」

「なら別の個体?」

「わからないわ。でもブルーに間違いないわ」

「なら俺達だけじゃ厳しいな」


 人化した竜はゆっくりと近付いてくる。



 上空の二体は剣と爪でつば迫り合いをしていた。爪には光魔法が付与され、切れ味も格段に上がって長さも増している。

 本来、東方龍は接近戦を苦手とされている為、そこに付け入ることが出来る。しかし黄竜の場合はそれに当てはまることはなく、中、近距離とそつなくこなす。

 それはバルディエルにも言えることで、近接戦闘における両者の力量は僅かにバルディエルが勝っている。


 黄竜は爪で攻めも守りも行っていたが、少しずつ押されて、遂にバルディエルの突きを胴へと受けてしまった。

 だがこれはわざとであり、黄竜は頭部へと噛み付き、爪で胸部の装甲を貫いた。

 そのまま頭部をも切り離されてしまった。


 頭部を無くし胸部の損傷は大きく、中破したバルディエルは飛行を維持することが困難となった。


「警告。戦闘継続が不能となりました。警告。戦闘継続が不能となりました。警告。…」


 その直後、俺は急激なダルさに襲われて膝を突いてしまった。


「サキさん!」「サキ!どうしたの!?」

「限界のようだ。参ったな」



 歩みよる女性の竜、空には黄竜が健在している。ルナとアイで守れるはずもない。

 と、全員の頭に言葉が響いた。


『遂に見つけたぞ!』

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