表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
145/308

第140話 空中戦

 


 バルディエルが手にしたのはいつものライフルより短いライフルを装備していた。どうやら連射性が高く、取り回しも効くようだ。

 素早さを活かしていた二体は、その長所がなくなり、更には魔法も防がれて決め手が欠けてしまったようだ。


 ライフルを射ちながら距離を詰めると、二体は左右に別れて挟み撃ちを仕掛けてきた。明星竜の攻撃はシールドで弾き、星河竜には放たれる前にライフルで応戦する。

 ついに直撃を受けた星河竜は落下していき、相方を失った明星竜は弾を避けるのに必死になっていた。


 当たらないと判断したバルディエルは落下していった星河竜を猛スピードで追い掛け、左手に取り出した光る剣でその胴体を2つに裂く。地上スレスレで急旋回し更に刃を通した。


 3つになった身体は地面に落ちる前に消えていき、それに気を取られた明星竜も隙を突かれて額に弾の連射を貰って粒子と化した。


「やるようだな。次はこれだ」

「デポルラポル!」


 兄貴へとデポルラポルを向かわせるアーシェだが、先程同様に転移で逃げられ、新たな召喚を許してしまった。


 だが、その時こそ召喚士はもっとも大きな隙を作る。

 俺はそれに乗じて2連銃で魔力弾を射った。だがヤツも警戒は解いておらず、その弾は身体を捩らせて避けた。


「避けられるとはな。これでさらに警戒を高められてしまったな」

「サキはもう転移出来ないの?」

「無理だな。それに見てみろ」


 兄貴の前には魔法陣が広がっていた。


「サキさん、まだ持ちそう?」

「平気とは言えないがまだイケるぞ」

「良かった。この子達を解除するわね」


 そう言うとデポルラポルとルナを解除し、アイを呼びその手を握って口上を唱え始めた。


 次に兄貴が召喚したのは鋼竜と、俺達と変わらない大きさの鎧を着た騎士だった。しかしその騎士には頭がない。


 鋼竜と騎士が駆け出そうとした時、天から巨大な光りが降り注ぎ、その二体、いや兄貴もろとも襲った。


「死んだのか?アーシェ、大丈夫か?」

「ええ。なんとか、アイさんは?」

「私は平気よ。アーシェこそ無理しないでね、掴まって」

「ありがとう」


「成長したな。まさかサテライトシステムを得ていたとは」

「兄さん、まだ生きてたの?」

「妹に殺される兄ではない。次こそは終わりにしよう」


 そう話しているうちにバルディエルは兄貴に照準を合わせ、ライフルを放った。

 だがそれすらも避けられて、新たな場所で召喚獣を喚び出した。


「アイツは底無しかよ!」

「言ったでしょ。私より遥かに優れているの」

「だとしてもこんなにも上級を喚べるなんて」

「契約してるだけでも凄いのに」



 俺達の前に現れたのは黄色の鱗の東方龍、黄竜だった。


「ガーベラドラゴン、あんなの私は知らないわ」

「どこの国にいるのよ」

「厄介な者を。バルディエル!頼んだ」


「敵機捕捉。エアバトルモード継続」


 次なる標的へと狙いを定めた。










[デュラハン]

 首なし騎士。

 アンデッドの上級種。本来は、ほぼ不死身の肉体に優れた剣技を持っている。

 本編では衛星兵器により一撃で沈められた。



[黄竜]

 ガーベラドラゴン。

 全長12メーター。東方龍のリーダー的存在で攻守共に優れており、東方龍が苦手な白兵戦もそつなくこなす。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ