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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第137話 亜人との対峙

 


 街に着いた俺達はギルドへと向かい、事情を説明して馬を交換してもらった。

 代わりの馬は二匹のみだったのでアイとアーシェは二人乗りですぐさま遺跡を目指した。


 その遺跡は街道から外れた山の麓にあるとのことなので、荒れた荒野を走り抜ける。

 街道から外れたことにより魔物や魔獣の強襲を受けるが脚の速いヤツ以外はスルーだ。

 ブラックジャガーやハウンドパンサーは特に速く魔法も中々当たらない為、アイテムボックスから肉を取り出し放り投げる作戦を取った。


「今日の昼と夜は野菜オンリーだな」

「え?パンはあるよね?」

「買い忘れた」

「嘘!?アーシェは?」

「ごめんなさい…」

「…後で鳥でも仕留めようね」


 程なくして山が見えてきたが、前に人が立ちはだかってるのが目に入った。

 兄貴ではないとアーシェが言うが警戒して俺達は少し離れた所で止まると、フードを被ったその男に話かけてきた。


「本当に来るとはな」

「なんの話?貴方は?」

「お前の兄貴に頼まれたんだよ。来たら追い返せって」

「じゃあ兄は遺跡にいるのね?」

「さぁー。知らないね」

「お前、エルフだな?」

「ご名答。それで帰ってくれるの?」

「兄が居るなら帰らないわ」

「仕方がない」

「構えろ!」


 エルフはフードを取ると、二つの魔法陣を浮かび上がらせた。

 俺達は馬を遠ざけて剣を構え、アーシェは召喚口上を唱え始めた。


 エルフが喚び出したのは二体の竜だが、更に上空から一体の竜が現れた。


「テイマーか」

「ドラゴンテイマー、そして召喚士だ。エルフの中でもドラゴンを使役する者は俺ぐらいだな」


 召喚された水竜と火竜はどちらも中級だが、従魔としているのは闇竜は上級種に位置する。


「三体も契約してるなんて、エルフはだんちね」

「アイさんはサキさんの援護を」

「りょーかい。アーシェはどれをやる?」

「私がダークドラゴンを相手取るわ」

「なら残りの、アクアとファイアは任せて」



 アーシェはデポルラポルとカリストを闇竜へと差し向けた。それでも厳しいだろうと判断し、俺もジャンヌを喚び闇竜へと対峙させた。


「ジャンヌ、あの三体を援護するんだ。」

「御意!」

「アイ、行くぞ」

「りょーかい」


 最初に火竜のブレスが放たれ、それをアイが防ぎながら全身すると水竜のブレスまでも放たれた。

 しかし、黒竜の加護が戻ったアイは二体のブレスを防ぎきる。

 その間にシュヴェーラを武器召喚して舞った8本の剣は二体の竜へと飛んでいく。

 二体はブレス攻撃を止めて回避に移行するも、俺はシュヴェーラの進路を変えてそれぞれの竜に突き刺した。アイは水竜に雷の矢を射ち、怯んだ所を俺はバスターソードを首元へと向かわせて両断した。

 その直前に水魔法が放たれたのだが、アイに防がれて届くことはなかった。

 水竜に刺したシュヴェーラも火竜の元に舞わして狙いを付けたが、学習したのかそれは全て避けられた。


 火竜に刺さった剣も引き抜き、空へ舞わして四方から放つ。それを避けようとしたのだが、アイの雷魔法を受けて脚が止まり全ての剣を受けることになった。


「終わったな」

「あの二体、野生より手応えないね」



 水竜も火竜も力尽きて粒子になって消えていく。









[水竜]

 アクアドラゴン。

 中級種であり、湿地帯など湿った所を好む。竜の中でも温厚な方である。



[闇竜]

 ダークドラゴン。

 上級種。黒竜を禍々しくした見た目をしており、サイズも少し大きい。

 魔法よりも接近戦を得意とし、尾の先端は尖っており、爪は鋭く長い。









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