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召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
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第126話 寒砂漠再び

 


 俺とアイはギルドマスターの部屋へと通された。


「良くぞお越しくださいました。私がこの町のギルドマスターのフランドと申します」

「はじめまして、サキとアイです。それでご用とは?」

「伝達がありまして、西の街から救援要請があったのです。砂漠に程近い街なのですが、その砂漠に竜が出て外へ出ていた町人が何人もやられたと」

「そこの冒険者は?」

「もちろん依頼したパーティが複数行ったみたいなのですが…」

「帰って来なかったと」

「はい。近隣の町へと要請を出した次第です。とは言うものの、この町ともう1つの町しか接していませんので…お願い出来ますでしょうか?」

「分かりました。詳細を纏めておいて下さい。出発準備をしますので」

「おお、助かります。ギルドの馬をお使い下さい。準備出来次第お知らせ下さい」


 俺達は買い出しする時間も惜しいので、ギルド内に売っている最低限の物を購入しすぐさま準備を整えた。


 ギルドから二頭の馬を借りて次の街へと急いだ。

 馬を走らせながら貰った資料に目を通す。


「そのドラゴンってなに?」

「わからん。目撃者がいない」

「でもドラゴンなんだよね?」

「咆哮と影での判断みたいだな。ギルドの情報だから竜なのは間違いないと思うんだが、強敵だぞ」

「え?そーなの?」

「ああ、討伐に向かったのはAランク数名のパーティが二組とBランクのパーティ、いずれも帰ってきていない」

「そんな手強い相手なんだ。私達もノワとジルがいないのに勝てるのかな」

「やるしかないな」


 日が暮れて大分たった頃に野営の準備を始めた。

 馬も生き物なので走りっぱなしと言うわけにはいかない。明日は朝から頑張ってもらわなければ。



 翌朝から馬を休み休み走らせその日の夕方に街へと着くことが出来た。


「やっぱ早いよね」

「だな。なんたって楽だ」


 そのままギルドへ向かって馬を渡した。

 そして受付で聞いたところ、その後も別の冒険者を行かせたが帰って来なかったと。

 そして今回俺達の他にもう一人来ているようだ。


「一人?」

「はい、お一人です。その方も少し前に来られまして明日の朝一番にギルドへ寄って貰うことになっています。ですのでお二方も1度ギルドへお越しください」

「わかりました、では朝一で」

「宿屋はギルドで手配致しましたのでご利用下さい」

「それは助かりました」



 約束通り朝一番でギルドへと向かった。

 その扉を開けると、いつもは人が大勢いるのに誰もいない新鮮な感じだった。

 いや、一人椅子に腰掛けているものが居た。

 真っ赤なローブを羽織った女性。


「あら、おはよう」

「おはよう…ってアーシェ!?何故ここに?」

「アーシェ!久しぶり、元気してた?」

「ええ、元気だったわよ。二人も変わらない様子で安心したわ」

「ああ、んでなんでこの国にいるんだ?」

「あっちの国飽きちゃった」

「飽きちゃったって、冒険者らしいな」

「でしょ。この先の街まで行ったんだけど呼び戻されちゃった」

「だがそのお陰で強力な味方が出来たからな」

「だよねぇ。アーシェとなら安心出来るよ」

「私もお二人と一緒なら承けて良かったわ」

「防寒着は持ってるか?そろそろ行くか」

「うん」「はい」


 俺達は竜の棲み家へと向かった。

 その途中アーシェから聞いた。


「ズワールドラゴン?」

「ええ、どうやらそのドラゴンがいるみたいなの」

「アイツは凶暴だが中級種だ」

「なのにAランクもやられちゃったの?」

「確かに凶暴よ。でも攻撃が効きづらいのよ」

「なるほどね」

「あっ、あの辺りだわ」


 砂漠へ出て間もなく、情報にあった場所が見えてきた。












[剣闘竜]

 ズワールドラゴン。中級種。

 翼は剣を並べたような形で、全身は針の山。打撃が利きづらく、突進による攻撃は致命的ダメージになる。

 一般的な竜と同じサイズ。



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