表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚師と竜の誉れ  作者: 柴光
117/308

第114話 最強を超える者

 


 渦を巻いた炎が竜のように襲いかかってくるも、トロールとアイにより防がれる。

 空に魔法陣が浮かび、アクロポリスを召喚する。


 大剣がイフェスティオに降り注がれるが全てをかわし、続くアクロポリスによる剣撃も受け止められてしまった。

 それだけではなく、弾き返してアクロポリスの胴体を斬り裂いた。


『…すまぬ。後は任すぞ』


 消えていくのと同時に頭の中に新たな口上が流れてきた。


「受け取ったぞ!アクロポリス」


 続けざまに俺は召喚を行った。


『悠久の時告げる光と闇を交わりて顕現せよ。世界を破滅に導く為に!現れろ、ラグナロク・アポカリプス!』


 地面に無数の光りの円が現れ、そこから数千もの剣が空へと舞い、イフェスティオを取り囲んだ。


『なんだあれは?』

「サキそんなこと出来たの?」

「先程アクロポリスに教えてもらったんだよ。俺も良く分からんがかなり食われるな…立ってるのもやっとだ」


 そして全ての剣が一斉に放たれた。

 イフェスティオは避け、剣を振るうもその数になす術なく、何千もの剣に貫かれる。

 叫びを上げたイフェスティオの前に一人の女性が降臨した。

 白く輝く翼に白と金が入り交じるマントを翻し、頭部へと1本の剣を突き刺した。

 大昔の本に載っていた者。どこぞの名前だけのヤツとは違う。これこそがジャンヌだった。


 そのまま二体とも粒子になって消えていった。

 その際ラグナロクは此方を見ると微笑んでくれた。


「凄い美人」

「だな…」

「ちょっ!サキ、大丈夫?」


 俺は倒れそうになった所をアイに支えられた。


「もう立ってるのも無理なようだ。悪いが休ませてもらうぞ」

『感謝するぞ。後は我らに任すが良い』

『悪魔のみなら遅れはとらん』


 だが俺達の前に現れたのは何十体もの下級と中級悪魔だった。

 その悪魔の中から二つの光りが上がると、前に出ていたトロールの戦士が二体

 、鎧を残して消えてしまった。


『なんなのだ!?』


 更に光りが上がろうとした時、背後からバキバキと木を倒す音と共に鉄車輪の廻る音が聞こえた。


「スレイプニル!行けっ!オーディンよ殲滅せよ!」


 悪魔達の前に一体の馬と魔法陣が現れ、駆けて行く馬に一人の男が股がり悪魔の群れに突っ込んでいく。

 その群れを薙ぎ払いながら通過した後には全ての悪魔は切り刻まれ、どんどん水溜まりへとなっていった。


「大丈夫か!?」

「やはりダールか!!」

「どうしてここに!?」


 後ろから現れたのはおじさんことダールだった。






 


[ラグナロク・アポカリプス]

 世界の黙示録と謳われる。

 一つの時代が幕を下ろす時に現れ、新たな幕を上げるとされていた。

 数千もの剣を操る女性で人間と同じ大きさしかない。だが彼女の持つ力は神殺しと言われた時代もあった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ