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自衛官ただいま異世界放浪中!  作者: PET
第1章異世界召喚
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そうだ書物を買おう

皆さんは本読んでますか?

俺は小鳥のさえずりで目覚めるという物語的展開には行かず、ドンドンドドン!!という人の五月蠅い物音で目覚めの悪い起床を迎えることになった。


大きな欠伸をし背筋を伸ばして肩を揉む。

日本とは違い異世界のベットは結構硬く少し肩こりを起こしたようだ。

俺はほぐすために日課となったラジオ体操を眩しい朝日を浴びながら行い、桶に入った冷水で顔を洗う。


俺は今宿に宿泊している。

俺が城から追い出されて2日たったが、俺は未だにこのレインバート王国内でブラブラとしていた。


なんで他のところに行かないかって?それは情報収集のためだ。


こんな見知らぬ異世界で1人投げ出された時やはり大切なことは知識と情報を獲得することだ。

なので俺は街の人に最近どんなことが起きたのか世間話をして聞いたり、酒を飲んで酔っている人に聞いたりと様々な人々と会話し着々と情報を集めていた。

やはり街は勇者の噂で持ちきりだということがわかっが、どうやら俺の存在はまだ世間には発表されていない様だ。


そしてとある旅商人に聞いたところによると他の国でもなんと勇者召喚が行われたという情報を聞くことが出来た、もしかしたら俺と同じ巻き込まれた者がいるかもしれいので気になる。

その他にも7族魔王の新情報など城に居たら聞けない情報を知ることができ、大きな収穫を得ることが出来のである。


そうして朝食を取り終わった俺は情報も多く入手できたので、これからどうしようかと考える。


最低限の事は国王から聞いているが、それではあまりにも情報が少なすぎる。

手っ取り早く魔法の知識やこの大陸の事を知るためにはどうしたらいいか、ネット環境もない異世界ではスマホで検索なんて論外、そう考えるとやはり昔の偉人達がやっていた様にアナログな方法に頼るしかない。


そうだ書物を買おう


そうだ書物だ。

書物つまりは本を読んで知識を蓄えるしかない。

幸いにも記憶力には自信がある方だし時間もたくさんある。それにこの世界では召喚された影響なのかこの世界の言葉を理解し読み書きもできる様になっていたので好都合だった。


そうと決まれば俺は書物が販売している店を探すべく早速行動を開始した。


つまりは街の散策である。




ブラブラと自分の勘を頼りに書物店を探す俺だったが、いつの間にかどこか市場の様なところに来てしまった。


俺は思わず人混みの多さに圧倒される。東京の交差点よりも多い気がする。

記憶が正しければここはこの国の観光名所のレインバート市場だと思う。

各国から商人がやってきてその地方の珍しい物や食材鉱石などを売っている市場で、毎年30万以上の観光客が来るらしい。


通路を左右にビッシリと露店が並び見た所防具や武器、アクセサリーに服、薬の様な物そして見た事もない食べ物が売られていて確かに興味がわく、


「行ってみるか。」


と俺は興味に駆られその通路を歩いて行く、


「安いよ安いよ!森の都クロムバーツ名物猛突豚の丸焼きだ!小盛り銅貨1枚大盛り銅貨3枚だ!さあ買った買った!」

「武器と言ったらドワーフ、わしらが打った特注の鉄剣じゃあ、いまなら銀貨5枚早い者勝ちじゃぞ!」

「いらっしゃーい!エルフ族特製ポーション販売してます!通常のポーションよりも効き目が絶大です。只今銀貨2枚で売ってまーす!」


と活気盛んな声が左右から聞こえる。

声が聞こえるたびにそちらに視線を向けるので、だんだんと首が痛くなった時そこで俺に運命的な出会いが待っていた。


なんと俺の視線の先には様々な書物が売られている露店があったからだ。

俺は急いでその露店まで走るとそこには一人の茶髪の少女と居眠りをしている老人が店をやっていたのである。

俺は迷わず店員である少女に声をかけた。


「すいません。書物を見たいんですけど?」

「いらっしゃいませ!いいですよ。どんな本をお探しですか?」


と少女が訪ねてきたので俺はポケットから1枚のメモ用紙を取り出した。あらかじめ必要になりそうな本を書き留めていたのである。


「えっと初級魔法から最上級魔法が書かれてる本と魔物の種類と生態が書いてある本それとこの大陸の歴史本ってありますかね?」

「少々お待ちくださーい。」


少女は1冊の本を取り出しペラペラとページをめくり何かを探していた。どうやら目的の本を探しているらしい。

そしておもむろに本を閉じると下からバックを取り出しかと思うと次々と本が出てきた。


「それってマジックバックですか?」


と俺が尋ねると少女はにっこり笑って頷く、


「父からもらった物なんですけどね。」

「そうなんですか。」


とたわいもない話をしている内にいつの間にか俺の目の前のテーブルに複数の本が置かれていた。


「えっとまず右の方から初級編の魔法書から最上級編の魔法書ですね。それで真ん中の本がこの大陸で発見された魔物の種類と生態が書かれている魔物図鑑です。そして最後に左の本が歴史本です。」

「この他にも魔法書て種類はあるんですかね?」

「そうですね。いまここに出てるのは、3大賢者の1人のケール・アッカートニー様が書いた魔法書です。ケール様の魔法書は魔法学園の教科書としても使用されていて分かりやすいと幅広い年代から指示を受けてますね。

もう1人同じく3大賢者の1人でマナト・サイレスター様という方が魔法書を書いていますが、この方は逆に魔法書に批判が殺到していましたね。」


その大賢者は何を書いたんだ?


と俺はその大賢者の1人マナト・サイレスターの魔法書に興味を湧いてしまう。


「そうですね。それじゃあその2人の魔法書を購入してもよろしいですかね?」


と聞くと少女は快く頷きマジックバックから数冊の本を取り出した。


「ではこちらになります。全部合わせて銀貨35枚ですね。」


俺は予め握っていた金貨を手渡すと少女は少し戸惑った反応を見せる。


「えっと、このお金じゃダメですか?」

「い、いえ!その金貨は普通に使えますよ。ただそのいま手持ちが銀貨60枚しかなくてですねお支払いするにはどこかで銀貨かもしくは白銀貨に変えてもらわないといけないんですよ。」

「そ、そうなんですか。」


まさか金貨にそんな価値があるとは思いもよらなかった!


「金貨は銀貨100枚で換金出来るんですよ。それと銀貨と金貨の間に白銀貨っていう硬貨があって、それは2枚分で金貨に換金できます。ちなみに銀貨は銅貨100枚で換金できます。」

「知らなかった。」


俺は思わず越えに出る。

それに答えるがごとく少女が続ける。


「知っておかないとまずいですね。店によっては金貨の価値を知らない観光客なんかをを嵌めて金貨を取ろうとする人がいますからね!なんせ金貨一枚あれば四人家族なら1年間遊んで暮らせるぐらいのお金ですから。」


危ない・・・。もしほかの店で買ってたらかすめ取られていたかも知れない


俺はホッとした気持ちになって少女に感謝の言葉を述べる。


「ありがとうございます。助かりました。」

「いえいえ!金貨の価値を知らないという事はお客さんは観光客ですか?」

「ま、まぁそうですね。」

「髪と目の色からして東の方の八雲っていう国の方ですかね。」


八雲と聞いて俺は思わず腰に差してある刀に手を置く国王が行く前にくれたこの刀はもしかすると八雲の方から購入したのかもしれないと考えたのだ。

俺は身分を偽るためにも少女の言う八雲出身にした方が好都合だと思いそう言う事にする。


「そうですね!そうなんですよ〜!」

「やっぱりそうだと思いました!」


と俺が視線を外したときふと1冊の本に妙に惹かれたのである。

それは店の横に置かれた樽の上に無造作に置かれていた。

その本は表紙全体が真っ黒く染められていてタイトルがわからなくなっていた。そして表紙と表紙の間に鍵のようなものが掛かっており容易には開けられないであろう事がわかる。


「あ、その本はですね・・・。」


と少女が声をかけたときどこからともなく少し枯れた老人のような声が聞こえてきたのである。


「そこのお方。その本に興味がおありか?」


俺は声のした方へと視線を移すとそこにはいつのまにか起きていたのか老人が俺を見つめていたのである。

その強い視線に思わず後退りしてしまいそうになる。

しかしそんな俺を無視して老人は続ける。


「試しにその本をとってみなされ。」


老人の言われるがまま俺はその本を持つ。


「おじいちゃん!あの本は誰にも開けられないんだよ!」

「お前は黙っていろ。」


俺は手に取った本の鍵がかかった部分を撫でる。

なぜそんな事をしたのか自分でもわからないが体が勝手に動いたのだけはわかった。


すると不思議な事に鍵がかかっている部分がガチャと音を立てながら開いたのがわかった。

その光景を少女は驚いた顔で老人はやはりなという顔つきで見つめていた。


「うそ・・・。まさか開くなんて!」


俺はそんな反応に思わず狼狽えてこれがなんの本か聞こうとした時老人が再び口を開いた。


「その本には古代に使われ今ではもう存在しない魔法が書かれておる。これを使いこなせた者は先代の勇者ぐらいじゃ。その時以来この本は開らかれておらん。これも何かの縁本がお主を選んだんじゃろう。金はいらんこの本全部持ってけ。」


いきなりとんでも無い事を言い出した老人である。


先代の勇者が使っていた古代魔法?


なんでそんな者がこんなところに?それに今料金は払わなくていいって言ったよな?

戸惑いを隠せ無い俺と言うかさっきから戸惑ってばかりいる俺だが、料金ぐらいは払っておかなければなら無いと戻された金貨をテーブルの上に置き本をマジックバックの中へとしまった。


「料金を払わ無いとか俺の流儀に反します。なのでこの金貨はしまっておいてください。」


と俺が言うと老人はいきなり怒り出した。


「いらんといっておるじゃろうが!」


なんで怒られる!?


そんな老人の孫であろう少女は老人を納得させるよう説得する。


「おじいちゃん!お客様もこういってるんだから素直に受け取ろう?」


と言うと老人はそうか?と呟く俺の時と大違いださすが孫パワーである。


「仕方ない受け取ろう。」


と様々なことがあったにしろ俺は無事目的の本そして古代の魔法が書かれている魔法書と言う意外な特典を貰い、いよいよ出発の準備が整ったのだった。



そしてその夜。

俺は鏡に向かい自分の顔を見ていた。

そして思わず溜息を吐く普通すぎるといってもいい平凡な顔いや顔は別にいいのだ。

問題はその年齢にある。

今年で35になりおっさんといってもいいぐらいの年齢になった俺はもう少し若い時に召喚されたいと思ってしまったのだ。

体は未だに動くが20代よりは確実に動けなくなっているのはわかる。

俺は再度溜息を吐き出した。


「10代とはいか無いが、せめて20代前半ぐらいになれたらな〜。この世界にエリクサーってあるのかな?

と言うかやっぱ不安だよな〜。どこぞの転生もの見たくこの世界を説明してくれるスキルとかあったら便利かもな!そうだな・・・。オペレーターとかってどうかな?」


こんな虚しい独り言言っている俺はことだんだんと恥ずかしくなってきた。やはり一人は寂しいものなのである。

俺は顔を洗い明日の旅のためベットへとダイブしそのまま眠りという名の帰路についたのだった。



自分に起こる変化にも気付かずに・・・。





≪スキル創造保有者の意思を確認≫

≪保有者の適正年齢までの若返りをスキル創造で実施≫

≪・・・・・・・・・・・・・・・・・・。およそ10歳までの若返りに成功≫

≪続いてスキル万物者オペレーターの創造を開始≫

≪保有者の記憶さらにオーパーツ(スマホ)の記憶およびデータから万物者の人格を構築≫

≪成功。スキル万物者取得に必要なスキルを捜索≫

≪発見≫

≪創造によるスキル取得を開始≫


≪固有スキル 並列思考を取得した≫


≪スキル万物者の取得を開始≫

≪・・・・・・・・・・・・・・・・・・。失敗≫

≪再構築開始≫

≪媒体はオーパーツを使用。知識取得のためマジックバック内にある書物及び地図の吸収を開始≫

≪スキル万物者完成≫

≪取得のには600万MPが必要≫

≪取得のため創造による新たなるスキル取得を開始≫


≪スキル 魔力自動回復を取得しました≫

≪スキル 魔力吸収魔法 LV1を取得しました≫

≪固有スキル 超自動回復を取得しました≫


≪固有スキル 万物者の取得を開始≫

≪スキル取得までのカウントダウン開始・・・残り6日≫


≪さらに保有者の最適化のため新しいスキルを取得≫


≪固有スキル スキル結合を取得しました≫


≪万物者創造のため以下のスキルが結合及び消滅 並列思考、鑑定眼 LV1 創造 ≫

≪創造終了≫


どんどんチート臭くなってきました・・・。

近々スキル説明と現時点での主な登場人物のステータスを加えます次回もこうご期待!


次回はいよいよ王国出発です!

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