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地球が爆発して

作者: 笠原圭子

(地球が爆発して、男があなただけになっても、私。あなたとは絶対結婚なんかしないわ)

かつて、大喧嘩して彼にこんな暴言を吐いたような気がする。

でも、結婚して、今となりで笑ってテレビを見ているのは、あなたなのよね。

(人の縁って不思議なものだわね)

なんて思いながらも食後の珈琲を啜る。

ミサイルが発射される次から次へと今日。

(今思えば)

と、振り替える。

(地球が爆発しても、この人だけ生き残る設定だったのね)

あのときの私は、心底、この隣で笑う男を憎んでいたわけではなかったようだ。

(むしろ、愛があるわよね)

爆発してしまえ!って思った相手今まで何人いたかしら。

「珈琲おかわりいる?」

腐れ縁。妥協した結婚?いや、…。

「うん」

あなたが私の問いかけに応える。

(最愛)

珈琲を注ぎながら想像した。

ぼろぼろの街にしゃがみこみ私の亡骸を抱きながら泣いているあなたの姿を。

「どうぞ」

「おお、ありがとう」

爆発しないでね。あなただけ、生き残ってくれればいいといけない考えとわかっていながら、あなたの隣で珈琲をすする。

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