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侍ジュリエット  作者: 水陰詩雫
第二章 盟主会議 アルマナ・ラフィール
28/74

10 涙、ひと雫

※残酷な表現がありますのでご注意ください

レインドが共同墓地に到着すると中央の開けた野原に、20名ほどの男たちがあの豚息子と一緒に薄汚い笑いを浮かべていた。

シズクはロープで縛られ顔には殴られた痕があり服は所々が破けている。

この時点で怒りが沸騰しそうになったが、レインドは呪文を詠唱するかのように自身の心を制御し冷静に墓地の状況を観察した。

気付かれないよう、ゆっくりと墓石や草の生え方を確認する。


墓石からの距離、歩幅、目測で何点かを記憶すると再度シズクの様子をうかがった。


「おい、あのガキおせえな!坊ちゃん!この女、犯してるとこ見せ付けるんでしょ?もう始めましょうや」

「あのゴミ金髪が泣いて悔しがるさまを見たいからちょっと待て」

「坊ちゃんもいい性格してますなぁ」

「この俺様のメンツを潰してくれたんだ!あのゴミは切り刻んでこの女の死体と一緒に広場でさらし者にしてやる!」

雇われたらしき明らかに小悪党な連中がニタニタとシズクの周りに集まり始める。

(まずい、そろそろ行かないとシズクちゃんが・・・・)


すっと背筋を伸ばし、シズクの下へ真っ直ぐと歩き出したレインド。

その姿を発見した悪党共が歓声や罵詈雑言をレインドにぶつけてくる。

そしてシズクは・・・・・

「どうして!!!私なんかのために・・・・」

自らが捕らえられ生命の危機に瀕していながら、それでもレインドの身を案じるシズク。

その思いをかみ締めながら、レインドは次の一手に全てをかけることを決意した。

「来たか!無能なゴミめ!!!!」

「シズクちゃんを離せ!」

「うるせえぞ!一応だ、メンツを潰された身としてはメンツを取り戻さなくちゃならねえからな!決闘だ!」

「決闘だと?」

「だがな、お前が戦うのこのヤーガだ」

デブ息子の後ろから現れたのは、濃緑のローブに身を包み、かなり手の込んだ意匠がされた杖を持つ中年の男だった。

「高い金払ってんだから頼むぞ」

「戦うってガキが相手かよ、んでどういうのがお好みで?」

「すぐには殺すな、手足を切り落としてからこのメスガキが犯されるところを見物させるぐらいは生かしておけ」

「・・・・・・まあ金がもらえればなんでもいいや」

シズクは首を振って、逃げてと叫んでいる。


ここでレインドはシズクの置かれた状況を把握した。

手下の中でも小物だろう、しかも仲間との談笑に夢中でロープを持っていることをあまり重要に思っていない・・・・

正面に濃緑ローブ、右斜め45度に縛られたシズク。

デブ息子はヤーガという濃緑ローブの後ろの安全な位置で椅子に腰掛け菓子を食らっている。


タイミングを合わせろ、戦闘開始前がチャンスだ。

「シズクちゃん!!!!」

「はい!!」

「僕がもう一回名前を呼んだら、眼をつむって!絶対開けちゃだめだよ!!」

「はい!!!」

レインドはあきらめてすらいない、この絶望的な状況に活路を見出そうとしている・・・・私のために。

ならば考えることなくあの人を信じよう、まるでおとぎ話に出てくる王子様のような力強いあの人の目を。


「おい!眼開けちゃだめだってよ!!!僕がやられるところは見ないでーーーってか!?ぎゃあはははっははあはは!」

集まった男たちが笑い転げている、だがこれもレインドの作戦のうちだった。

だからこそ、僕の次の一手にお前たちは注目せざるを得ない!


「いくぞ!悪漢ども!  シズクちゃん!」

レインドは腰の脇差をすらりと抜き、正面にかかげた。

悪党共の目が脇差に突き刺さると同時にレインドは駆けた!

ロープを切り裂きすばやく脇差を納めると

「シズクちゃんおいで!」

「はい!」

約束通り眼をつむっていてくれた!手を握り暗闇の墓地を2人で逃げ出す。

レインドに手を引かれたシズクは沸き立つ溢れ出る思いを必死に胸に抱きながら走った。

叫び出したいほどにうれしくて苦しい思いでどうにかなってしまいそう。


「まがるよ」

小声でささやくレインドに引き摺られるように大きな墓石を前を右に回り込むように迂回し先に走る。

その頃にはもう悪党たちがかなり距離を詰めてきている。

だが、先頭の男たちが次々と結ばれた草で転倒し、巻き込まれた男たちの悲鳴と罵倒が共同墓地を囲む森に響き渡る。

「よし、あそこに一度隠れるよ」

レインドに手を引かれるまま古い礼拝堂裏手にある井戸の近くに身を潜める。

「あのヤーガって奴が前線に出て探知魔法を使うはず、そしたらまた逃げるから息を整えておいてね」

「・・・・はい」

この人は魔法が使えないはずだ・・・・なのにどうしてこんなに冷静で的確に判断できるのだろう。

シズクはこの人がただの見目麗しいだけの男の子ではないとは思っていたが、魔法も使わずにあれほどの人数を手玉にとるかのような行動・・・・

何かのお芝居に巻き込まれているのではないかと錯覚してしまいそうだ。


「恐らく探知魔法で僕たちの位置を把握したはずだ、ここからまた走るよ」

「はい!」

レインドと握った手が熱い・・・・・私は生きている間にこの人へ恩を返せるのだろうか。

もはや恐怖は消え、そのことばかりが頭をよぎっていた。

「とまって」

ナスメル外縁の柵が右手に、さらに木々に挟まれるように大岩がある地形。

ここでヤーガと悪党たちが追いついた。

「はぁはぁ!ガキが!!!どうやってあそこから逃げやがった!!!!」

あのデブ息子は追いつくことさえできないのであろう。

レインドは話を聞きつつ、ゆっくり歩幅と敵の詠唱タイミングを見極めようと全神経を集中していた。


 彼が雷神の御子と呼ばれるに至ったのは、その類稀な資質によるものが大きい。

だが、その年で雷神の境地に達することができたのは彼が持つ別の才能の力も大きく底上げしていた。

貪欲なまでの知的好奇心と観察力、興味を持ったことに対する飽くなき知識欲と受け入れる明晰な頭脳。

さらに観察することの重要性を身に染みて分かっていた。

レインドが剣術の実力を短時間で高めるベースになったのはこの観察眼によるところが大きい。


そしてその才能が生き延びるために発揮されていた。

「とりあえず動きとめるぞ! ファーキュセード・・・」

(広範囲氷つぶて呪文! ならば!)

呪文の出だしで即断すると大岩を壁にするように走り出し、そこで視界におさまるギリギリで立ち止まる。

氷つぶては大岩に阻まれレ届かず、悪党たちは怒気を顕わに巨石の奥のレインドめがけて走りよってくる。

様々な呪文を使いこなす雷神の御子であった王子は、魔法を失うも身に着けた魔法に関する知識は健在である。

「ここで待って、すぐ戻る」

と言い残すとレインドはなんと大岩に向かって身を低く走り出し、近づいてきた悪党を脇差で右篭手を切り裂いた。

「ぎゃああああああああああ!!!」

したたかに切り裂かれ腕を押さえる悪党が道を塞ぎ、さらに悪党たちの足を斬りつけ転倒させる。

手に嫌な感触が伝わるが、構わない僕が選らんだ道だ!


「くそガキがあ!!何しやがった!!!」

と順調に逃走を続けるレインドたちだったが、前方20m付近で火球が爆発しその爆風で進路が断たれてしまった。

「ヤーガか・・・・・」

「レインドさん・・・・」

「大丈夫、シズクちゃんだけは絶対に守るから・・・・」

「いえ、私こそレインドさんを守ります!」

夜風になびくアクアブルーの髪と吸い込まれそうなほど美しい蒼い瞳は凛として、かわいらしくそして美しかった。

「シズクちゃん、絶対生き残ろうね」

「はい!」

「おいおい、盛り上がっちゃってまあ・・・・おじさん、ちょっと罪悪感が半端ないけどさ、これも仕事だから」

飄々としているが、レインドは知っている、こういう男はやり手が多い。

感情と現実にうまい折り合いがつけられる男だ。


(さてどうする、残された手段は・・・・)


あの濃緑ローブを殺すしかない!

「シズクちゃんはその大木の後ろに・・・・」

詠唱に入るタイミングを間違えるな、きっと広範囲で威力が高めの呪文のはずだ、ならばギリギリ届く!届いてみせる!

男がすーっと杖を構える。

まだだ、まだフェイクがかけられる。

「シェーダゲイ・・・」

今だ!

大地を蹴り一直線に脇差を構えて突撃する、あのタイミングであれば詠唱を中断したとしても・・・・

視線が動いた!呪文自体がフェイクか!

ズサッと方向転換し近くの木を盾にしながら距離を詰める。

(『くっそ、なんてガキだ!フェイクを完全に読まれた!』)

レインドも覚悟を決める、一本だけ持ち出した苦無、これで敵の機先をそげれば・・・・・

今が使うときか!

木を影に距離を詰めるにも、もうヤーガとレインドとの間には木がなかった。

飛び込む!

「馬鹿が! ファーキュ・・・ 痛てえ!!!!」

レインド投げた苦無が男の右太ももに突き刺さっている。

両手に脇差を持ち替え、体重を乗せた渾身の一刀を正面から振り下ろす。

「が・・・・・っぷ・・・・ご」

ヤーガは脇差で頭を半ばまで断ち割られ、声にならない声を発し、地に倒れた。

込み上げる胃液に耐え脇差を引き抜くと、シズクの下へと急ぐ。


だが、敵を殺し神経が逆立っていたレインドには周囲の状況を把握する力が激減していた。

後方から氷の矢がレインドに迫り、背中に突き刺さった。

そう背中に2本氷の矢が突き刺さっていた。

倒れこむレインドに覆いかぶさる シズクの背中に・・・・













「あああ!!!!そんな!!!シズクちゃあああん!!!!」

「レ、レインドさん、無事で、よかっ・・た」

「守るって言ったのに!!!まだだ絶対助けてやる!!!」


「散々手こずらせやがって!!!まさかあのヤーガを倒しちまうとはよ」

あのデブ息子たちがレインドを包囲していた。

「まあいいや払う金も惜しいしよ、じゃあ皆さん!死ぬ前にその娘ぇ犯っちゃってくださーい!」

「げへへへえ」

くそう・・・・・考えないようにしていた・・・あの力があれば・・・・シズクを守れたのに!!!!!

「レインド・・・・・逃げて・・・・あなた・・・だけでも」

「だめだ!!!諦めないぞ!絶対2人で生き延びるんだ!!!かかってこい!僕が相手だ!!!」


シュン!

氷つぶてレインドの足に、胸に、腹に、次々と突き刺さっていく。

「ぐっ!」

必死にシズクを守り身をもって防ぐレインドへの攻撃が突然止んだ。

レインドとシズクを守るように、3本の杖が防御結界を形成しながら浮いて、打ち寄せる様々な呪文から2人を守っていた。

「これは・・・・」

「殿下!!遅くなって申し訳ありません!!!」

銀髪の美しき近衛の才媛がレインドの足元で膝を付いていた。

さらには大きな背中が眼の前に現れた。

「殿下! ご指示を!今こそ我らに命を!」

真九郎とシルメリアが、さらに後方で控える鬼凛組がまさにレインド王子の命令を待っていた。

「緋刈真九郎殿と鬼凛組に命じます、あの者らを討ち取れ!!!抵抗する者は容赦するな!!!首謀者の学生は生きて捕らえよ!」

「「「「は!!」」」

「シルメリア!! 全力でシズクちゃんの治療を!!!その間は僕が守る!」

一刻も早く王子の手当てをしたかったシルメリアだが、その思いを受け取りシズクの治療に全力を尽くすことにした。

「ニーサ、ただいま参りました、防御結界に集中いたします。シルメリアは防御を気にせず治療に集中していいわ」

「了解!シズクちゃんもう少しよがんばって!!!」

「はい・・・レインドさ・・ん?」

「生き延びてくれシズクちゃん!お願いだよぉ!!」

シズクの手を握りながらポロポロと涙を流す少年はを見たシズクは、ああこの人は泣いても絵になるのねと関心しつつゆっくりと意識が遠ざかっていった。


レインドとシズクを傷つけられた鬼凛組と真九郎の働きは、一切の容赦なく悪党共を切り裂いていた。

サクラが呪文詠唱を妨害するために苦無を投げつつ隙を作り、ヨシツネが飛び込みかく乱したところでナデシコが1人1人十文字槍でとどめを刺していく。

ヨシツネはトリッキーに懐に潜り込んで腹をかっさばき、その死体を盾代わりに蹴り飛ばしながら飛び掛って胸に刀を突き立てている。

サクラも縦横無尽に戦場を駆けつつ、超低空で腱を切り裂き手首を飛ばし、急所の首筋に的確に短刀を突き立てる。


真九郎の戦いは苛烈であった。

一刀ごとに悪党共の体の一部が宙に舞い、悲鳴と絶叫が飛び交う屍山血河と化していた。

わずか数分たらず20名いた悪党は全て打ち取られ、首謀者の学生もニーサによって拘束されていた。


初めて人を斬ったにもかかわらず、鬼凛組は冷静であった。

それはレインド王子が、命令を下してくれたおかげであることを彼ら自身がかみ締めている。


遅れてかけつけたノルディンとシルヴァリオンの支部隊は、現場の惨状に頭を抱えていた。

非は明らかに子爵家とその息子にある、レインド王子一行は降りかかる火の粉を払っただけの正当防衛だ。

この惨状に嘔吐する隊員も続出したが、ノルディンは彼らの凛とした佇まいに名状しがたい感動を覚えていたのも事実だ。


真九郎の指示で集められた死体は、共同墓地であったことも幸い?しニーサが大穴を呪文で作ると死体を埋めることになった。

淡々とした作業にシルヴァリオンもどこか近寄りがたく感じていたが、驚いたのはそこからであった。

墓碑代わりに太い枝を塚に刺し、猫耳少女が持ってきた野に咲いていた花々を捧げると 彼らは膝を付き手をあわせたのだった。


しばらく手を合わせると、その後深く一礼しノルディンにお礼を言いにやってきた。

「このたびはお手を煩わせました」

「いえ、こちらこそ帝国の貴族がこのような忌むべき行いをして、本当に申し訳ありません」

「悪いのはこの豚息子でしょう」

「ええ、さっそく子爵の館に赴き事態を収拾したいと思います」

「分かりました、もしかしたら殿下から要望が来るかもしれません、その時は取り計らってもらえると助かります」

「内容によりますが・・・・分かりました」




シズクとレインドはシルヴァリオンが厳重監視の中、治療院に運び込まれた。

レインドもかなり裂傷が激しく、出血も多いためすぐに入院となったがシズクを心配しすぎて治療どころではなかったため、ニーサに睡眠魔法をかけられてしまっていた。

シズクはかなりの重傷であった。

出血も多く、内臓に達する傷があり一時かなり危険な状態であったがシルメリアの全力の治癒術によりなんとか一命をとりとめ今は様態も落ち着いてきた。




怒涛のような夜が明けた。

ナスメルの街は何事もなかったように朝の喧騒に包まれている。

宿で眠りにつく鬼凛組の面々の顔を見ながら真九郎は苦悩していた。

やがて部屋をのぞきにきた不破に呼び出される。

『考えていることが丸わかりだぞ』

「顔に出ていましたか・・」

『避けられぬ戦であった、手を抜いて捕縛を試みれば魔法の使えぬ鬼凛組に間違いなく死者が出ていたであろうな』

「・・・・あえて考えていたことを口に出してくれるとは、不破殿はやはり優しいですね」

『茶かすな、本当のことを言ったまでじゃ。わしらに出来るのは死ぬるその日まであいつらを導いてやることじゃて』

「あれ?不破殿もう死んじゃってますよ?」

『あ、そうだった死んじゃってた!っておい!』

「実は私も人を斬るのはまだ慣れてないんですよ」

『何を言っておるのだお前は』

「え?」

『あんなもん、慣れたらいかん。絶対にいかんのだ』

「意外でした、戦人の不破殿ならもっと厳しいお言葉が飛んでくるかと」

『戦人だからこそ分かるものがある、人斬りに慣れたら絶対にいかん』

「わかりました、肝に銘じます」

『ところでだが、あの苦無な、あれもっと数を確保しておいたほうがええぞ』

「ええ私も思いました、質はほどほどであればけん制としては十分でしょう」

『うむ、あの子たちを危険から守る算段は惜しみなく整えてやりたいのう・・・・・』

「はい・・・・・」




レインドが目覚めた後はニーサとシルメリアのお説教にぐうの音も出ない様子で、さすがにしょんぼりしていたがシズクの様態が安定したことを伝えると途端に元気を取り戻す。

見舞いに来た真九郎たちを前にしてやはりばつが悪そうな顔をしていた。

「ニーサたちにこってり絞られたようだな」

「はい、気をつけます・・・」

「はははは、男はこれぐらいのほうがいい、傷はもういいのか?」

「はい、僕のほうは軽いですから・・・・・」

「シズクちゃんも様態は安定したと聞いたが」

「はい、でも僕をかばって・・・・・僕がもっとうまくやれていたら・・・」

「はぁ・・・ナデシコとサクラもな、戦場のほんの些細な失敗で知人を死なせてしまったことがあるんだ」

「え!?」

「正確を期すならば、あれは誰のせいでもなく流動的に動く戦場で全てを見据えるなど不可能だ」

「・・・・・・・」

「あいつらはな、自分を責めていたよ、2人をかばってその男は死んだからな」

「!!!!」

まるで自分とシズクと重なる話に手が震えるレインド。

「だが、うぬぼれるなよレインド」

「!」

「ソービュという男もシズクも、己の意志で、自分の命をかけて助けたのだ」

「自分がうまくやれていたらという気持ちも分からなくはない、だがその意志を誇りを辱めてしまうことになると心得よ」

「己の意志で・・・・」

「ああ、2人とも真似しようとしてもできることじゃない、だから素直にその勇気と誇り、そして・・・・・・その行動に込められた思いを受け止めてやれ」

「・・・・・・・・・」

「お前は王子という立場で取った行動は褒められたものではないのかもしれん、だが、人として、男として、侍として、取ったその行動を俺は師として誇りに思うぞ」

「師匠・・・・ありがとうございました」

賢い子だからこそ感じすぎる部分が多々あるのであろう、そんなレインドの頭を撫でつつそっと背中を押してやることにした。

「じゃあ行ってこい、お前が助けたあの子のところへ」

「はい!行って来ます!」



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