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47:チートで御座います。

ブックマークと評価ありがとうございます。


短いです。


「えーっと…つまり、魔法なんですけど」


滾々と湧き出る泉の前で若様がおっしゃいます。


「流石にそれだけでは納得しにくいんだが…」


大上様が、地下で若様が何処からともなく取り出した武器の事を尋ねておいでです。

まあ、確かにあれは不思議ではありました。


「僕は、ネットで売っていた物を買っただけですよ」

「それが、どうして手元にすぐに届いたんだ?」

「僕は買った。買った物は、僕の手元に届く。何か不思議な事がありますか?

「誰がどうやって届けたんだよ」

「途中は不要でしょう?」

「不要だからって省ける物じゃないだろう」

「原因から過程を省いて結果を生じさせるのが魔法でしょう?」

「納得し難いな…呪文で火を起こすのとは全然違うだろう…」

「この世界では、同じ事ですけど…説明が難しいなぁ…そうですね…僕が魔法で取り寄せたと考えてくださってもいいんですけど。それなら納得できますか?」

「できるかって言われてもなぁ…まあ、そっちの方が納得はしやすいが」

「エレノアさんのアイテムボックスは納得しているのに…」

「アレだって理屈で納得しているワケじゃない。あるがままに受け入れているだけだ」

「じゃあ、僕のもあるがままに受け入れてくださいよ」

「うーん…まあ、そうするしかないが…何でも取り寄せられるのか?」

「なんでもは無理だと思いますよ。ネットで売ってる物で僕の資産で買える範囲の物ですね」

「それは…仕入れておいて、ネットで値段さえつけておけばなんでも取り寄せられるという意味だよな?」

「その発想はありませんでしたけど…できると思います」

「なるほど…それは、補給が楽になりそうだ」


大上様は、理屈はどうであれ使える物は使う主義のようです。

まあ、そうでなければアルベルトに補給を任せる事は出来ませんが…ああ、そういえば産休中の補給はどうしましょう。


「まあ、それはともかくとして。この泉をどうするかなんだが…爆破も出来そうにないしな」

「蓋をして塞いでしまえばいいんじゃないですか?」

「とりあえずそれで様子をみるか。しばらく部隊を駐屯させて警戒させる必要があるな」


大上様は、取り合えず会話は終わりだとでも言いたげに無線機でBCの部隊と会話を始めます。



「サーニャさん。無事だといいけど…」


若様は、爺達の方に向き直ると泉に手を浸しながらつぶやかれました。


「生きてはおられるようですが…」


奴隷の首輪の反応でそれくらいは判ります。

ちなみに、奴隷の持ち主は若様ですが、管理は爺の仕事で御座います。


「どうしてわかるの?」


若様が爺の方を見て首を傾げました。


「奴隷の首輪の機能で御座いますが?」

「へぇ…そんな機能があるんだね」

「はい。逃亡や盗難防止の機能なのでしょうが生死程度は判ります」

「ちょっとまって。逃亡防止の機能って、居場所は判らない?」


言われて気が付きました。

確かに表示があります。


「おお、現在地が解りますな。方角と距離だけですが」

「サーニャさんが僕らに教えてくれてるのかな?」

「そうかもしれませんな」

「距離と方角が解れば、転移できると思わない?」

「さて。それはどうでしょう。流石に試してみるワケには行きますまい」

「石の中にいる。が怖いよね…」


転移した。囲まれた。逃亡不能。が一番恐ろしいのですが。


「まずは、航空偵察でどうでしょう」

「どのくらいの距離があるの?」

「大体ですが…南方に400キロ程ですな」

「オスプレイで1時間くらいだね…早速行ってみようよ」

「オスプレイですと、万が一の場合に対処できませんからなぁ…」


相手側に航空兵器があれば非武装の輸送機では墜とされるだけです。

まあ、高度と速度があれば安全だとは思いますが…


「戦闘ヘリは、航続距離が足りないし…」


今後の事もありますし、戦闘機の導入を考えるべきでしょうか?

BCの空港ならば、ジェット戦闘機でも運用可能ですし。


「とりあえず、一度街に戻ろう。ココではもうやれることが無いよ」

「左様ですな」


街に戻る旨を大上様に伝えると、少し待つように指示があります。

交代の部隊がオスプレイでこちらに来ているようなので、それを待つようです。


「もし、それまでにココから大部隊が出てきたらヤバいんだが…誘導が必要だしなぁ」

「若様達だけでも森から出て頂きますか?」

「いや、それはそれでヤバイだろう?」

「左様ですか?」


まあ、あちらも前回にこりておられるでしょうから、無為に大部隊を投入するなどと言ったことはしないと思いますので、どちらかと言えば、ここに残っていた方が安全でしょうか?


「ところで、大上様。敵の拠点が大体判明したのですが」

「え?どうやって」

「サーニャ殿に付いている首輪の反応で。方向と距離だけですが」

「どの辺りだ?」

「南に400キロ程ですな」

「400キロ…それはまた遠いな」

「航空自衛隊の方にツテは?」

「あるっちゃあるが…自衛隊機には、その距離で対地攻撃を行う能力は無いぞ?」


専守防衛でしたな。

そういう事にしておきましょう。


「とりあえず、RF-4を借りられませんかね」

「手続きに時間が掛かりそうだが…」

「購入を考えた方が良いでしょうかねぇ」

「パイロットはどうするんだ?」

「空軍機なら一通りは乗った事がありますが?」

「あんたが乗るのか!」


ちなみに爺の愛機

まあ、冗談はさておいて。


「執事にも何人か訓練を受けさせておりますので大丈夫で御座いますよ」

「執事っていうのは大変な仕事なんだな」

「自衛隊員ほどではありませんよ」


交戦規定もはっきりしない、撃たれるまで撃ち返せないのに海外派兵させられるよりはだいぶ楽な仕事で御座います。


「とりあえず、グローバルホークを借りられないか聞いてみる」

「ふむ。それでしたらこちらで購入しましょう。一応、購入計画が御座いますので前倒しで」

「プレデターとグローバルホークで監視網を作るとか言ってた奴か」

「左様です」

「真面目な話だったんだな…冗談だと思ってたよ」


担当者にメールをする為のスマホを取り出します。

この辺りですと、流石にアンテナは立ちませんが、通信可能になったらすぐに送れるように文章だけ作っておきます。


そういえば、先ほど若様はスマホを使っておられたのですが…どうやって通信したのでしょうか?



「爺!」


若様の声に振り返ると、泉から小柄な人影が飛び出してきた所でした。


警戒していた隊員方が、一斉に自動小銃を構えます。


「待って!」


人影は慌てた様に叫びました。

何故か両手を上げておられます。ホールドアップはこちらでも常識なのでしょうか?


「私よ。サーニャよ」


泉から出てきた人影…サーニャ殿は、若様の方を向いて片膝を付いて頭を垂れました。


「マスターの使いで来たの。助けて欲しいのお願い」

時間ばかりかかって全然進みません。次回もあまり進まないかも…


今週入院が控えてますので書けない可能性が高いです。

復帰出来次第がんばります。

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