あなた依存の季節
200文字作品。4作目。
あなたはいない、こんな苦しい夜なのに。
あなたを求めているのに。
私、あなたがいないとダメ。今日どれだけ泣いたと思う? あなたを想い、ひとり私の残骸を何度ティッシュで拭ったと思う? 今だって、あなたを欲して。
もうダメ、また出ちゃう。限界。ああ、もう――。
部屋に、くしゃみが響いた。彼女はティッシュを抜いて、洟をかむ。涙目に映る空の花粉症用薬のアルミ包装が憎たらしく、ティッシュと一緒にゴミ箱に投げ捨てた。
拙作をお読みいただき、ありがとうございました。