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あなたが私に「やられた」って言うから

作者: みなと

勢いで書いた短編です。

「やった、っていうんだから同じようにやってみますね!」なご令嬢(脳筋)をどうしても書きたかった……!

「貴様……何を考えている!?」

「何を、とは」


 はぁ、とレインズワース公爵令嬢は溜息をひとつ吐いて、愛用の扇をはらりと開き、顔の下半分を隠した。彼女の目の前には、ふぅふぅと息の荒くなっている婚約者と、その婚約者に対しておめめうるうるな状態で縋りついている男爵令嬢。

 ちょうどこれから楽しいお昼休みだったのに、と溜息を吐いていればまた更に声を荒げられてしまう。


「俺の可愛いエルミナに何をしたか、忘れたというのか!?」

「何を、って……何をしましたの?」

「しらばっくれるのも大概にしろ、悪魔! 外道!」


 言うに事欠いて悪魔とか外道とは、とレインズワース公爵令嬢、もといサーシャはジト目を返す。

 睨まれて、うぐぅ、と何とも情けない声をあげている婚約者、王太子・ヴィクトルはエルミナを守ってやれるのは俺だけだ! と言わんばかりに彼女を背後に隠した。


「ヴィクさまぁ……」

「大丈夫だ、エル。お前のことは俺が守る!」


「(何ですのこの茶番劇。面倒な……)」


 サーシャは困ったように眉を下げ、まだ扇を広げたままにヴィクトルへと問いかける。心底面倒でも、望んでいる答えが返ってこないとしても、一応聞いてあげないと話は進みそうにない。


「……で、私がそちらのご令嬢に対して一体何をしたと」

「~~~~っ、まず一つ目! お前は一人で行動していたエルミナを階段から突き落としただろう!!」

「……はぁ?」

「それだけではない、可愛い可愛いエルミナの頬を思いきり打ち付けた、とも聞いている!」

「他には?」


 何ってんだこの馬鹿、と背後にでかでかと見えそうなくらい、『面倒だ』というオーラを隠すこともなく、お情け満載でサーシャは促してみれば、出るわ出るわ、サーシャがしたらしい『やらかし』の数々。


 ひとつ。

 エルミナを階段から突き落とした。(さっき聞きましたけど、とサーシャは思わず小声で突っ込んだ)


 ひとつ。

 エルミナに窘められてイラついたから、思いきり彼女の頬を叩いた。(これもそうですわね、と小声で同じように突っ込んだ)


 ひとつ。

 授業に使う教科書を破いた。


 ひとつ。

 髪を掴んでざんばらに切られ、殴られ、踏みつけられたものの、証拠隠滅のために魔法で元に戻した。


 ……とのこと。


「……思い出したか?」


 何も言えないままのサーシャを見て、図星なのだろうと勝手に判断しているヴィクトルは、フン! と鼻を鳴らしつつずい、と一歩前に出てきて、椅子に座っているサーシャに対し、びし、と人差し指を突きつけた。


「王太子妃候補のくせに、ずいぶんと素行の悪い公爵令嬢様だなぁ? ああ?」

「サーシャさん、謝ってください! 謝ってくれたら許してあげなくもないです!」


 ぷんすこしながらヴィクトルの背後から出てきたエルミナに、サーシャは視線を移した。

 そして、ヴィクトルをガン無視して口を開いた。


「ねぇ、ひとつよろしくて?」

「まぁまぁ、すぐに謝ってくれる気に……」

「頬を、私に、叩かれたのよね?」


 真っすぐに、じっと見つめてくるサーシャに、エルミナは思わず硬直してしまった。今挙げたサーシャのやらかしの数々はエルミナの自作自演。

 しかし、王太子であるヴィクトルが色仕掛けの甲斐もあってあっさり信用してくれた上に、鼻の下を全力全開で伸ばしまくっているからサーシャの今の立場はとても悪いものに見えるだろう。


「私の質問に答えてくれる? 本当に、叩かれたのよね?」


 問いかけではなく、確認としてサーシャは再度問う。

 それに対して、エルミナは自身満々にドヤ顔で口を開いた。


「ええ勿論! とぉっても痛かったけれど、ヴィク様が……」

「こんな感じで合っている?」


 愛用の扇を閉じたサーシャはすっと立ち上がり、きょとんとした顔ですっと手を持ち上げてから振りかぶり、思いきりフルスイングでエルミナの頬を叩いたのだ。

 ぺちん、とかぱしん、とかではない。

 ばん! と、とてつもなく重たい打撃音にも聞こえそうなほどの音が響いて、エルミナは叩かれた方向にそのまま倒れ込んだ。


「…………へ?」


 ぽた、とエルミナの鼻から血が落ちた。


「あ、……ぇ」

「エ、エルミナ……?」


 叩かれたエルミナはポカンとしたまま、ぽたぽたと滴り落ちる鼻血をただ、見つめている。

 じくじくと頬が痛んでくることに加え、叩かれた場所は次第に熱を帯びてくる。痛い、助けて、と叫びたいエルミナだったが、驚きの方が勝ってしまって、何が何だか分からない。


「叩かれたんでしょう? 今回が初めて叩かれました、みたいなお顔、なさらないでくださいます?」

「な、に」

「あなたが言ったんでしょう、私に殴られた、と」


 しれっと告げるサーシャ。

 そして、とんでもなく呆然としたままサーシャの言葉を聞いているエルミナ。

 二人のやりとりをポカンとしたまま聞くことしかできていない、ヴィクトル。


 なお、今これが繰り広げられている場所がどこかと言えば、学生がわんさかいるカフェテリア。サーシャはこれからランチだ、と楽しみにやってきているというのに、まさかの冤罪吹っかけ事件が勃発した、というわけである。

 ちなみに後日談ではあるが、何であんなところでやらかした、と聞かれたヴィクトルは『あそこならサーシャだって素直に罪を認めると思って……』と、ごにょごにょ言っていたとか何とからしいが、皆の前で醜態を晒してしまう結果を招いてしまったのだが、仕方のないことだ。


 まぁ、それはさておいて。


 サーシャは淡々と言葉を続けていく。


「それから……何だったかしら。ええと、髪を掴んで切られ、殴られ……踏みつけられた、って体を、かしら? おまけに、証拠隠滅のために魔法で元に戻した……って、髪を? それとも怪我を? まぁどちらでも良いわ。さぁ、歯を食いしばっていただかないとね」

「……っ!」


 叩かれた頬を押さえたまま、恐る恐るエルミナはサーシャを見上げ一体何をされるのかと考えかけて、はっと気が付いた。

『髪を掴んでざんばらに切られ、殴られ、踏みつけられたものの、証拠隠滅のために魔法で元に戻した』と、ヴィクトルが声高らかに叫んでいたから、つまり。


「――っ、あ!」


 声をあげる暇なんてなかった。

 ぬっとサーシャの手が伸びてきたかと思えば、がっちりと前髪を掴まれてしまっていた。


「い、た、やめて! やめってってば!」

「何を仰るのかしら、貴女と殿下が言ったことじゃないの。ねぇ。ああでも、髪を切ることは面倒だから、殴って、それから踏みつけましょうね」

「ひいぃ!」


 ぐっと前髪を掴んで持ち上げられていた状態から、床に叩きつけるようにして思いきり突き飛ばす。どたん、と床にまた倒れ込んでしまう。

 これからやってくるのは、と考えて慌ててにげようとしたエルミナを、サーシャは真顔で思いきり蹴り飛ばしたのだった。


「あぐっ……」


 逃げようとしたところだったから、腹部に蹴りが命中してしまったがサーシャは何とも思っていないようにもう一発、蹴りをお見舞いしている。しかも、一切の容赦なし。


「サーシャ、やめろ!! やめてやってくれ!!」

「まぁ……面白いことを仰いますのね、殿下」


 慌てたヴィクトルがサーシャの肩を掴み、自分の方を向かせたが、目の座った状態のサーシャと視線がかち合って、思わずぎくりと硬直した。


「あの、サーシャ」

「はいはい、さっさと魔法で治しましょうね~。証拠隠滅、でしたっけ?」


 完全に馬鹿にしきった声音でしれっとサーシャが言い、ぱちん、と指を鳴らせばあっという間にエルミナの怪我を治してしまった。そして、ヴィクトルの胸元をがっちりと掴み、ニタリと凶悪な笑みを返す。


「ひいい!!」

「私、やった覚えがなかったので、『何をしましたの?』と問いましたけれど……こちらがやった、と決めつけてくれたのではありませんか。だから、()()()()()()、なのに何の問題があるのでしょうねぇ?」

「そ、そんな、本当にやる馬鹿が……」

「そうではなくて、()()()()()()()()()()()()()()? 確認のためにちょっとエルミナさん? だったかしら。そこの人に同じようにしてあげただけ……なんですが」


 言った。

 確かに、サーシャは『何をしましたの?』と、心底不思議そうに聞いてきていた。それなのに、無視して罵りまくっていた。悪魔とか何とか、色々言った。

 サーシャの手には、じわじわ力が込められていく。


「あ、あの、サーシャ」

「私がやれば、ああなることは分かっていたでしょう? やったことがないから、正直にそう言いましたけれど、やったと決めつけたのは、だぁれ?」

「……お、おれ、です」

「ええ、そうですわね。そして殿下、私がこれらのことを本当にやるとすれば、馬鹿みたいに証拠が残るとお思いです? ねぇ?」


 顔をずずい、と近づけられ、詰められればヴィクトルはとってもか細い声で『……思いません……』としか言えなかった。


「ヴィクさまぁ!?」

「い、いやだって!!」


 まさかここまでやるだなんて、ヴィクトルもエルミナも、思っていなかった。

 ちょっとみんなの前で叱りつけて、うまいこと慰謝料でも巻き上げられたら二人で豪遊してやろう! と画策していたのだが、見事に打ち砕かれることとなったのだが、サーシャからすればふざけるな、と怒鳴りつけたくなるようなことである。


「そもそも、王太子妃候補に無理やり王命を使って縛り付けているくせに、浮気をして……ああでも、浮気とはいえませんわね。私、殿下に対して何の感情もありませんし。浮気っていうのは、心が通じ合っているからこそ、ですものね?」

「うぐ」

「王家がこちらを欲したくせに、そもそもこの馬鹿げた冤罪事件って何なんです? 殴られた、だから何?」

「いやだって、エルミナは俺のお気に入りで!」

「ならその人を王太子妃候補にすればいいだけでは」

「あう」

「それに、その人と私、所属クラスが違っているので、教科書も違っておりますし」

「な」

「破って私に何のメリットがあるのか、お答え願います」

「……え、ええ、と、あの」


 ヴィクトルは、ここでようやく冷静になって考え始める。

 このやらかしは、間違いなく『影』に見られている=国王夫妻に報告されるだろう。裏を取らないままにサーシャに犯していない罪を押し付けた。しかも、学園中の生徒がいる前で。

 影に報告されなくとも、証言する人はわんさかいるのだ。


 なお、サーシャは学園で孤立しているとか、そういうわけではない。


 普通に友人もいるし、人脈だってしっかり築いている。

 学園に通いながら少しずつ交流を深め、将来の人脈をしっかりと築いていくこと。将来、家を背負うことになる生徒だっているだろう。


 だからこそ、だ。

 短絡的な思考で、迂闊なことをすれば将来の評判に直結してしまうということは理解していなければいけない。


 まして、サーシャは一応、王太子妃候補。公爵家令嬢でもあるのだから、日々、配慮しながら生活しているのだが、学園に通い始めてタガが外れてしまったともいえるヴィクトルは、今回盛大にやらかしてしまった、というわけだ。


「ま、別に構いませんわ、やっていないことですけれども殿下やそこのご令嬢がそんなにも私が悪い、というのであれば潔く、罪を認めましょう。しかし、関係もここまで」

「ここまで、って」

「言葉の通りです、こんなにも素行の悪い女と婚約していれば殿下の評判にも傷がつきましょう。さっさと婚約解消いたしましょう?」

「い、いや、何もそこまで」

「殿下の態度には、当家も疲れ果てておりましたの。ちょうど良かったですわ」


 胸元を掴んでいた手を離せば、そのままヴィクトルはへたり込んでしまう。


「ちょうど、良い……?」

「学園入学後の殿下の素行の悪さについて、一応すべて報告しております。……単に、今回の件がとどめになった、というだけのこと。ああそうだ、私には弟君との婚約話が新たに持ち上がっておりますので、婚約解消しても何ら問題ございませんわ。殿下が王太子で居続けられるかも……どうなることやら」

「は!?」


 そんなことされては困る! と、ここでようやくヴィクトルは焦りまくった。

 学園に入学してからというもの、勉強はしない、女遊びを覚えて遊び歩く、ちょっと悪い上級生ともつるんでいたから未成年ながらに飲酒までも覚えてしまう、等出てくる出てくる、素行の悪さのオンパレード。

 王太子妃候補だから、とサーシャがフォローしていたのだが、それもしなくて良い。婚約者という立場も、エルミナに全て押し付けてくれてやれば良い。そうなるとヴィクトルが王太子で居られるかどうかは不明だが。


「いやあの、待ってくれ!」

「最初に喧嘩売ってきたのはそちらです、知りません」


 淡々と返したサーシャは、再び椅子に座ってすっかり冷めてしまったスープを一口飲んだ。


「あらいやだ、折角の美味しいランチが」


 むぅ、と少しだけ不満そうにしてぽつりと呟くサーシャのところに一人の男子生徒がすっとやって来た。


「サーシャ姉さま」

「まぁ、トビアス殿下。御機嫌よう」

「一緒にランチが出来ればと、茶番劇を眺めていたのですが……そろそろおしまいでしょうか?」

「ええ、お待たせして申し訳ございません」


 にっこりと微笑んだサーシャに、同じように微笑み返してから、トビアスは己の兄を見下ろした。

 へたり込んでいる人を、椅子に座って見ているから必然的にそうなってしまっただけだが、ヴィクトルにとってはとんでもない屈辱。

 ぎりり、と悔しそうな顔をしているヴィクトルを嘲笑うかのように、トビアスは口を開いた。


「安心してください、兄さま。既に影から今回の件については報告がいっております。……逐一、ね」

「……は?」


 逐一、って……と呆然とヴィクトルが呟けば、トビアスは笑みを深めて続ける。


「言葉の通り、ですよ。これまでの兄さまのやらかしのせいで、婚約解消は秒読みだったんです。その状態で、今回のコレだ。国王夫妻、レインズワース公爵は大層お怒りだったそうで、この報告が届いた途端に婚約解消は即座に決定したそうです」

「な、ん」


 トビアスの言葉に、カフェテリアにいた生徒たちがどよめいた。

 何がどうなるか、状況をじっと観察していた生徒たちは、ばたばたと行動を始める。次の授業に向かう者もいるが、伝達魔法を使って家に連絡をするものがかなりの数いることで、『第一王子と第二王子、どちら側につけば今後安泰なのか』を家、あるいは一族で判断しようということなのだろう。


 その様子を見ていたサーシャは、ふ、と微笑む。

 あえてこの場で接触してきたのだろうな、と思いつつ、すっかり冷めてしまったホットサンドを一口かじって、サラダを食べる。料理が冷めているだけで、別に何も変わらない。

 ただ、目の前にいる相手が、今後立場がどうなるか不明な王太子なのか、これから改めて関係性を築いていく第二王子なのか、という違いがあるだけ。


「……サーシャ!」

「はい?」

「助けろよ! 俺と、可愛いエルミナがピンチなんだぞ!?」

「婚約解消された相手を助けなければいけない、って……法律にございまして?」

「………………はぁ?」


 ここまで、ヴィクトルはサーシャと良い関係を築いているとばかり思っていた。

 ただしそれは、あくまでヴィクトルにとって、都合の良い関係だった、というだけ。

 なお、サーシャは王命だから家のことを思って、従っていただけ。公爵家令嬢なのだから、こういう未来があるだろう、と幼い頃にすっかり腹を括ってしまった、ということ。


「殿下、とりあえず可愛いとか言っているエルミナさん? とやらと、お昼ごはんを済ませてはいかがです? 私、これからトビアス殿下と交流を深めていきたく思いますので」

「……そんな……」

「トビアス殿下とは、幼い頃から遊んでもおりましたし、あなたが居ない時……そうそう、街で女性たちと豪遊している時に、私のお茶の相手などをしてくれていたので、夫婦となっても問題ないかな、とは思っておりますが」


 とどめとも言えるサーシャの言葉に、ヴィクトルはぱかりと口を開けたままで、もう何も言えなくなってしまった。

 恋愛感情こそなくとも、サーシャとトビアスの間には『家族』としての絆が既に構築されつつあったらしい。

 今になってそれに気付いたところで、何かがどうなるわけでもないのだが。


「サーシャ姉さまに、一人の異性として好いてもらえるように、これから頑張ります」

「あらまぁ」


 きり、と表情を引き締めてからの告白ともとれる言葉には、カフェテリアにいた女子生徒たちから歓声が聞こえ、男性陣も頑張れよ! と応援の声が上がった。


 ――そもそも、だ。


 羽目を外しすぎて、何かあれば権力を振りかざして思い通りにしてきたヴィクトルと、そのヴィクトルの寵愛を一心に受けすぎたエルミナを祝福する声が上がらないのは当たり前というもの。


 まして、冤罪を吹っかけて慰謝料をもぎとろうとしているだなんて、浅はかすぎる、と誰かが小さく呟き、まるで波紋が広がる様にすぅっと広がっていく。

 結果、白い目だけがへたり込んだ二人に向けられてしまったのだが、サーシャとトビアスは知ったことではない。


 二人は二人で少ない時間を楽しみつつ食事を済ませ、さっさと午後からの授業に向かったのだった。


 そして、トビアスが男磨きをしつつ勉強面でも必死に努力したおかげで、サーシャの心を射止められることとなり、幸せな日々を過ごすことになるのだが、これはそう遠くない未来のお話である。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 ※ちょっとした後日談。



「姉さま」

「何ですか、トビアス殿下」

「今更ですけど」

「ええ」

「兄さまって、レインズワース公爵家が軍人の家系だってきちんと知らなかったんです?」

「……私に興味もなければ、家名にしか興味がなかったのでは、と思いますわね」


 ほほほ、と笑うサーシャ。

 学園内で暴力事件が! と必死に主張したヴィクトルだったのだが、そもそも、サーシャの家のことを知っている生徒の方が多く、『やってない罪押し付けたんだから、そりゃレインズワース公爵令嬢もキレてやり返すよなぁ……』と、色んな生徒や先生までもが呟いていたのは、ヴィクトルだけが知らないのだった……。

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