第13回
この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。
また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。
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闇探偵 西園寺 美園(13) 相良 凌
2 美園 初の闇探偵業(12)
「おまたせー! って、まだ約束の9時じゃないですよ!」
と、言いながら、そこへ、西園寺が、やってきた。
「秋本さん! 10万で、何を手伝って欲しいの?」
と、紗些平と名乗る女性が言った。彼女は、西園寺の事を秋本と呼んでいる。
「大政建設のある疑惑を調べてる、フリージャーナリストが行方不明になったんですが・・・その人を探してくれって、彼の同僚のフリージャーナリストに依頼されて、『報道の用に供する為ならいいですよ!』って受けたんです。この人を探しているんです」
と、言って西園寺は、三田沢から貰った、孝道正賢の写真を二人に見せた。
上沼垂が、
「まずは、ベンチに座ろう」
と、二人に提案する。
「分かりました」
と、西園寺は、応じて、紗些平と、上沼垂と共に、ベンチに座った。
ベンチの正面には、美しい夜景と化した港が見える。
「大政建設のある疑惑って何なの?」
紗些平と名乗る女性が西園寺に尋ねた。西園寺は、答える。
「大政建設は、大田区の再開発事業を落札したのですが、決められた工期を、無理矢理にでも、守る為に、解体された建物のアスベストを不法処理してるらしいんです・・・」
「なぜ、そこまでして、工期を守るんだ?」
上沼垂が、疑問を、ぶつけた。
「工期が遅れると、違約金として10億円払う事になっていて、さらに、再開発事業は、再度入札に、かけられ、工期を遅らせた業者は、排除されるらしいんです・・・」
と、西園寺が述べると、紗些平が、それに付言する。
「失敗が出来ないってことね・・・。これくらいの規模になると、大政建設の利益は、最低でも300億以上・・・」
「利益に、つられたか・・・」
上沼垂が、溜息混じりにこぼした。西園寺が懇願する。
「そこで、アスベストを不法処理していると、みられる、大政建設の秘密産廃処理場に、私と一緒に、行ってくれませんか?」
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探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)