第11回
この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。
また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。
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闇探偵 西園寺 美園(11) 相良 凌
2 美園 初の闇探偵業(10)
長田は、おもむろに口を開く。
「大田区は、古い町工場がいっぱいあるの。それを解体するのには、莫大な費用と工期がかかる。何でだと思う?」
「そうか! アスベストか!」
三田沢が、感嘆の言葉を発した。
長田は続ける。
「安い断熱材として、ある時期に多用されたアスベストは、回収処理が難しく、危険。アスベストには、発がん性がある・・・。」
「それを、大政建設は、手抜きで処理しようとしてるんですね?」
西園寺が言った。
長田が応じる。
「西園寺さんの言うとおりです・・・。解体はさすがに、近隣の住宅などに飛散させるわけには、いかないので、防護措置を講じても、工期がかからないようにした・・・。問題は、袋に密閉された、アスベストを含む、解体廃材を、専門業者に頼むと、処理に時間がかかって、搬入を断られるの・・・それに莫大な処理費用がかかる・・・」
「それで、工期が延びるし、経費も余計にかかる・・・」
三田沢が納得したように言った。
西園寺が、
「もしかして、秘密の産廃処理場を、大政建設は、持っているんじゃないですか?」
と、言うのへ、長田が、語りだす。
「その通りよ。山林を所有してる地主が、『何か分からないけど、責任を負わされるんじゃないか?』と思って、山林を売りに出しているの。安値で買える山林は、『こういった』産廃処理場にピッタリなので、大田区の再開発プロジェクトを、きっかけに大政建設の秘密産廃処理場が、そこに出来上がった・・・孝道さんは、そこに取材に出かけて・・・」
「その場所、教えて頂けませんか?」
西園寺が訊いた。
「いいですよ。場所は、群馬県の・・・」
西園寺は、長田が言った場所を、メモした。
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探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)