006 お金がないのでお金を早く振り込んで欲しいのだけど、いくらなんでも一月先というのはこのご時世の対応として遅すぎるんじゃないかと思ってしまう。それはブラックで働いてきた社畜の性
だめになりそうなときおかねがだいじ
今日は目覚めてすぐにハローワークに向かう。
20年前に前の会社が倒産した時以来だ。
正確には同居する小学校を自主退学して以来、自宅で熱心な警備の日々を送る姉の息子・孫市(現在24)を、どげんかせんといかんぜよ!という事で数年前に連れて行ったことがあった。
その時はハロワークの方とそれなりのコミュニケーション能力を見せて会話していたのだが、久しぶりに家族以外の人類と接触したのが負担だったのか、それ以来も専業の警備員として自宅に常駐する日々を過ごしている。
しかしながら、ネットゲームのボイスチャットは苦にならないらしく、一日中プレイしているのを見るともうそれほ現金収入にできる仕事についてくれないかと思いゲーム制作会社のテストプレイのアルバイトを求人誌で見つけたので紹介したのだが、レポートを書かなければならない事が苦であった様で、見向きもされなかなかった。
ちなみに孫市の母親で、僕の七つ年上の姉・良子(54・×二)は現在失踪してから9年になる。
もともと中学在学中から家出行為を繰り返すようになり、高校にもいかず新装開店を目前にしたパン屋に就職するも、店がオープンする前にクビになり、成人するまで家出を繰り返しては連れ戻される生活を送り、成人後は就職したり結婚したり離婚したりして、また失踪するという生活を繰り返し、二度目の結婚が失敗し、嫁ぎ先の田舎から親父が助けを求めてきたので救助に向かい助けられたのにまた失踪。
一年近くたって北国の冬だというのにホームレス生活していて耐えきれなくなり、このままでは死んでしまうと母親に助けを求める電話をかけてきて、家に連れて帰った時に良子のお腹の中にいたのが妊娠五か月目の孫市であった。
孫市が生まれてからは姉も落ち着き、全く仕事はしていなかったけれども親父に食わせてもらいながらのうのうと生活をしていたのだけれども、孫市が小学生になるころには何もしないわけにはいかないと思ったのか、新聞配達を夕刊だけ始めたり、漬物工場で働くようにやったとなったのである。
しかし孫市が小五の頃から不登校になり始めて、六年生の頃には全くいかなくなり、中学には入学前登校に行ったきり、一度も制服に腕を通すことなく卒業を迎えてすぐに、漬物工場に働きに行くと言って帰ってこなくなったのである。
問い合わせたら、とっくの当に漬物会社は辞めており、それから九年ほど経つが電話の一つも無いのである。
どこで何をしているのか、生きているのかも解らないが、どこからも何の連絡も無いという事はきっとどこかで生きてひっそりとくらしているのではないかと予想する。
せめて甥っ子の生活費くらい振り込んでほしいものではあるが、それをあてにできないのが我が姉の真骨頂であると言えるだろう。
ハローワークの建物に入り、受付で目的を告げる。
「会社が倒産したのでいろいろと手続きをしたいのですが」
所定の用紙に記入を求められ、記入してからブースに呼ばれる。
離職票を渡し、最初に書いた書類の内容で確認。
今度は失業手当の事について二階で聞いてくれと移動を告げられる。
お昼休みなので長めに待たされるが、仕方ない。
説明会の日付と、認定日が伝えられた。
支払日にぎりぎり間に合うかどうかと言う絶妙な日程。
もう少し早くならないのかと思うが、文句を言ったところで目の前の職員さんがどうかできる事でもなく、僕に利するものはないので黙っておく。
ハローワークで今できることはすべて終わり、次は区役所に行って国民年金と国保の手続きである。
午後三時前と言うのはちょうど区役所が込み合う時間なのあまり役所に縁のない僕には良くわからないが、駐車場は満杯で、駐車場に入ろうとする車がぐるっと周囲の道を回っている。
本当ならば帰りたいくらいなのだけれど、なんせかんせ高血圧で通院している身の上なれば、何とか早く保険証が欲しいので、仕方なく僕も車列の最後尾に着く。
並び始めてから国保の手続きが開始されるまで一時間半もかかり、控除の関係で同居する親が世帯主であるところを、僕を分離させて新たなる世帯主として召喚した方がいいと言うので素直に支持に従う。
すべての手続きが終わったのは午後四時過ぎだった。
社会保険継続の料金は今まで払っていた金額の二倍になって28000円。
なぜなら半分を会社が払っていてくれたから。
国保は毎月26000円くらい。
それが会社都合の失業という事で控除される。
社会保険は控除がない。
だから国保にしたのである。
国民年金同じで、その書類はまだ手にしておらず、それが来てからの控除申請。
こうして一段階目の手続きは終わったのではあるが、未払い賃金立て替え制度はどこで手続きしたものか。
前回は自分でやった記憶がないのだけれど、誰かが秘かにやってくれていたのだろう。
管財人の方から証明書を貰わないといけないようなので、債権者集会みたいなものが開かれてからの動きになって、労働基準局に行かないといけない感じが今の雰囲気。
いまはただ、退職金が一日でも早く振り込まれるのを祈るしかないのであった。
きょうくん
てつづきはおはやめに こくほからしたらいい