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ダニエルのお見合い  作者: 岸野果絵
ダニエルのお見合い
6/12

おまけ(朝食後)

「ニコラス。ダニエル君のこと、何か知ってるの?」

 セーラはどうしても気になって、ダニエルが出かけた後、ニコラスに尋ねた。


「ん?」

 ニコラスは怪訝そうに首をかしげる。

「ここの所、何か悩んでるみたいで・・・・・・」

「そうなんだぁ」

 あっけらかんと答えるニコラスに、セーラは目を丸くする。


「気がついてないの?」

「んー。今日はお見合いだからね」

「え?」

 今度はセーラがきょとんと首をかしげた。


「ダニエルはお見合いをしに行ったんだよ」

「知らなかった」

セーラはダニエルからそんなこと一言もきいてなかった。


「だろうね。オイラにも言わなかったからね。水くさいよね?」

「でも、あの様子は緊張っていうより・・・・・・」

 セーラは、ダニエルの暗い表情を思い出す。


「イヤなんだよ、ダニエルは」

 ニコラスはそう言うと視線を斜め下に落とした。

「まだ早い」

 低い声で呟く。


「ニコラス・・・・・・」

「セーラ。オイラもお昼ご飯いらないから」

「え? まさか」

セーラはイヤな予感がした。

無料飯ただめし食べに行かなきゃもったいないでしょ? セーラも来る?」

ニコラスは小首を傾げた。

「遠慮しとくわ」

 なんとなく予想したセーラは首を横に振った。


「うん。その方がいいね」

 ニコラスはセーラにニッコリと笑いかけたあと、軽く視線を落とし、独り言のように続ける。

「師匠のオイラに黙ってダニエルに見合いさせるなんて、ちょっと感じ悪いよね?」

 口元とは裏腹に目が笑ってない。

かなりご機嫌斜めのようだ。

 セーラは軽く肩をすくめた。

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