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プロローグ
はじめまして、読者諸君。
異世界系の小説なんて山ほど読んできた猛者たちが、わざわざこのド素人の作品を手に取ってくれたこと、まずは感謝する。だが、どうせ「またかよ」って思ってるんだろう?正直、わかる。だが少しだけ時間をくれ。これはちょっと違う話だ。
さて、諸君はこれまでに「敵役が好きだ」と思ったことはないか?
主人公に立ちはだかる圧倒的な強敵、憎むべき存在のはずなのに、死闘の末に悲しい過去が明かされ、気がつけば同情の涙。そして、主人公の絶体絶命の大ピンチに力を貸してくれる――あの瞬間だ。「こいつ…!いい奴じゃん!好き!!」と、つい心の中で叫んでしまう、そんな経験はないか?
俺は、なりたい。そんな“おいしい敵役”に。




