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師の言葉
日が暮れていた。
村上は居酒屋に入り一杯飲む事にした。
ビールを飲みながら、「さて、どうしたものか」と考えた。
少年刑務所に入っているのは益田という生徒だった。
出所したら橋本は登校するという
そして益田と再戦するという。
それは教師として認めがたい事だった。
「困ったな」村上はタバコを吸いながら悩んだ。
道場では稽古が始まっていた。
橋本は初段で黒帯を締めていた。
基本、移動、型の稽古に没頭していた。
その後、サンドバックを蹴り込み、ミット練習をした。晩秋といえ道場の中は熱気がこもりサウナ状態になる。
最後に自由組手を行った。
橋本は黒帯の大学生に稽古をつけてもらう。
防具を付けない組手は恐ろしい。
橋本は防戦一方だった。
稽古が終わった後、橋本がウェイトトレーニングに励んでいると南井が声をかけた。
「橋本君、久し振りに学校へ行きなさい」
橋本は師の言葉に頷いた。




