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益田の道場訪問
益田は子分と別れた後、ガムを噛みながら研心館道場に向かった。
道場の前でガムを吐き出し、戸を開けた。
道場内は稽古の最中で熱気に蒸していた。
「御用ですか」戸の近くで稽古していた青年が益田に声をかけた。
「矯正学園の益田と言いますが先生にお会いしたいのですが」
益田が言うと青年は「お待ちください」と言い道場の奥に入って行った。
しばらくすると南井が出て来て言った。
「今晩は。御用件は何ですか?」
「橋本の事なんですけど」益田が言うと「わかりました。奥にどうぞ」と南井は言った。
道場の奥
「先生。橋本は夜、遊び歩いてます。なんとかしてやって下さい」
南井は感心した表情を見せ「君は友達想いだね」と言った。
「友達では無いですが」と益田が言うと「では橋本を道場に連れて来て下さい。明日でいいからね」と南井は言った。
「わかりました」と益田が答えると「今日は遅いから家に帰りなさい」と南井が言った。
益田は挨拶して道場を出た。
空には星が輝いていた。




