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第9話 「55歳からのハローライフ」(村上龍)
村上龍の本は久し振りに読むが、こんなに現実的に書く人だったろうか。
5つの話しが入っているが、55歳という年齢は
「まだ若い」
「そろそろか・・・」
の、微妙な年齢と思う
この本を読んでると隣の家の夫婦なのではないか。近所の親子なのではないか、というリアルさがある
この本を読む前に、村上氏の公高校生時代の自伝的な話の本「69」を読んだ
パワーが溢れている佐世保時代の高校生活
確か、私が高校生の時に初めて読み、面白さに笑い転げた
そして、色々なことを考えさせられた
「自分のことを貶めた人に対して『見返してやる』と。その方法というのは、彼らよりも『幸せになる』ことだ」というニュアンスの言葉が印象的だった
目には目を 歯には歯を・・・は哀しい
気持ちがいいことかもしれないが、その気持ちよさというのは、一瞬で終わるだろう
あるいは、後悔や虚しさが残るだけ
「幸せ」の定義は、人それぞれであるが、なるほど・・・と納得したのを覚えている
読む度、納得している