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双子の神様の居る世界

これはむかしむかしのおはなし

作者: 閑古鳥


むかしむかしここにはなにもありませんでした


あるときなにもなかったばしょにひかりがうまれ、そしてやみもどうじにうまれました


ひかりとやみのなかからはちいさなふたごのかみさまがでてきました


ふたごのかみさまはなにもないせかいでいっしょにくらしていました


けれどしばらくしたらかみさまたちはつまらなくなりました


「つまらないならなにかつくればいいんだ」


ひかりからうまれたまっしろなかみさまはそういっていろいろなものをつくりました


さいしょにじぶんたちがたてるようにがっしりとしたじめんをつくりました


つぎにうえのほうがさびしかったのでいろいろなものをつりさげるためにそらをつくりました


じめんのとちゅうをどろどろにしてうみをつくりました


そらにはきらきらひかるほしとつきとたいようをつりさげました


それをみてやみからうまれたまっくろなかみさまもおなじようにいろいろなものをつくろうとしました


がっしりとしたじめんにはたくさんのわれめができました


つりさげるためのそらはくずれおちていきました


うみはどろどろではなくなっていきました


きらきらひかっていたほしはそらをはなれておちてきました


まっくろなかみさまはなにもつくれなかったのです


まっしろなかみさまがつくったきれいなものがどんどんこわれていくのです


まっくろなかみさまはとってもかなしくなりました


そのときまっしろなかみさまがいいました


「ぼくのなかのまっしろなものをはんぶんあげる


かわりにきみのなかのまっくろなものをはんぶんちょうだい


はんぶんこすればきっときみもいろいろなものをつくれるようになるよ」


まっしろなかみさまとまっくろなかみさまはおたがいのなかのものをはんぶんこしました


まっしろなかみさまはひだりがわがすこしくろくなりました


まっくろなかみさまはみぎがわがすこししろくなりました


まっくろだったかみさまはもらったちからをおそるおそるつかってみました


するといままでくろとしろしかなかったこのばしょにいろいろないろがついたのです


じめんはちゃいろにそらはうすいあおいろにうみはこいあおいろにつきとたいようはきんいろになりました


われたじめんにはうみがながれてかわにくずれたそらはよるにかたくなったうみはべつのじめんになりました


おちたほしからはたくさんのいきものがでてきました


かみさまにもいろがつきました


まっくろだったかみさまにはあかいいろがつきました


まっくろだったかみさまはとってもよろこびました



おわり




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