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ある夜の考え事

初投稿です( ´艸`)


至らないところ多々あるかと思いますが

どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m


仮初。

世界を表せるとしたらこれしかないだろう。

存在する意味など皆無

いずれ全ては闇へと帰すのだから…




「ーふぅ、終わった」


俺の名前は冨村とみむら あつし

高校二年


…であるはずの年だ

訳あって高校は辞めた

最近は自宅警備に精を出している


さて、風呂にでも入ろうか

ーと思ったときだった


ガチャッ!

「お兄ちゃん♪なにしてるの?」


「うわっ、いきなり抱きつくなよ;」

「えへへ〜」


こいつは冨村とみむら いつき

名前はあれだが一応女だ

そして俺の妹



ーでは無い

こいつの方が1時間ほど早く生まれた


つまり姉である


俺がいっつも面倒をみてきたからか知らないが、お兄ちゃんと呼んでくる


別にいやじゃないけど


「おまえさぁ、入るときはノックしろっていったろ;」

「あ、わすれてたぁ♪てへ☆」

「てへじゃねぇよ!ったく…おれ、風呂はいるからさ」

「ん、わかった^^」


と言うとあいつは自分の部屋に戻っていった


ー ー ー ー ー ー


ザバーン


やっぱり風呂は気持ちがいい

大好きだ

愛してるといっても過言ではない

…そんなバスタイムを満喫しているときだった


「おにーちゃーん!」


まーたおまえか


「なんだー?」

風呂の時まで…

ホント辞めてほしい

俺にとって風呂がどんなに大切かわかー


「はいっていーいー?」


…この後に及んでまだ俺のバスタイムをじゃまする気かお前は

ったくなんでこんな奴が県の中で指で数えられるほどの頭を持っているかがわからん

おまけに弓道で国体出場するし…


何で俺とあいつにそんな差があるんだろう…



ガチャッ

「もー、お兄ちゃん無視はいけないよ、無視は」


は?

ん?えーと

「おまっ何で入ってくんだよ!まだ許可してねぇぞ」

「だってさー、ねぇって言っても返事がないし、入っちゃうよって言ってもスルーだったからちょっと頭に来ちゃった♪」


いやいやおまえいつも断っても入ってくるじゃん…


こういうのは慣れている


何せほぼ毎日だからな


ザバーン


「んふふ〜、気持ちいいねお兄ちゃん^^」


全く全くじゃまなだけですが?


俺はふてぶてしくため息をついた


「お兄ちゃん、さっきまた小説家いてたよね^^」


「あぁ、悪いか?」


「ううん。でもでも〜{存在する意味など皆無!}って相変わらずな言い回しだよね〜うふふ^^」


またこいつはよけいなことを…


「でもねでもね?お兄ちゃんの小説、樹好きだよ?すっごい中に引き込まれちゃうんだ〜」


…こいつのこう言うところはかわいいと思う

ってなんだおれは死す紺か^^;


「う、うるさいなもうあがるぞ」

精一杯の照れ隠し


「あ〜お兄ちゃん照れてるんだぁ^^」


なぜばれる!

くっ、かくなる上は…


「あ、待ってよお兄ちゃん!」


俺は大急ぎで体を拭き走って逃げた



ー ー ー ー ー


風呂から上がった俺は

部屋に戻ってパジャマを着ていた


「あ…飲み物…」


そういえば飲んでなかったな

そうして俺がドアに手をかけた時


コンコン


「おにーいちゃん♪」


全く

今度は何だ

「ん?」


「はいっていーい?」


「あぁ」


ガチャッ


「はい牛乳!お兄ちゃんいつもお風呂上がりこれ飲むでしょ^^」


「お、サンキュー」


さすが俺の姉弟

わかってらっしゃる


「兄者、あっしがついで差し上げやしょうw」


なぜキャラが変わる

「ん、よろしく」

華麗にスルーした


ゴクッゴクッ

「はぁ〜うめぇ!やっぱ風呂上がりはこれだな!」


「うふふ〜♪いい飲みっぷりだね相変わらず^^それじゃ、置いて来るからね〜」


「ん、サンキュー」


そういうと妹は一階に降りていった



「さて、寝にはいるか」


そうつぶやいてベッドにいき布団ににくるまった


しばらくして、妹が帰ってきた


「ん〜、やっぱり寝ちゃうんだお兄ちゃん」


「まぁな」


「お風呂あがるとすぐ寝ちゃうもんね、お兄ちゃんは♪」


「風呂あがって30分以内にー」


「寝るとよく寝れるんでしょ?」


「…まぁな」


先取りすんなよな…


「ねぇ、お兄ちゃん?」


そういうとあいつは耳元で


「一緒に寝よっか?」


ーと呟いた


「…あのさ、それって耳元で言わないといけないことなのか?」


「ううん^^」


「はぁ〜、おまえって奴は…というかだめっていっても寝る気だろおまえ」

「…!何で解ったの!?まさかお兄ちゃんェ、エスパーなの!?」


「もういいから寝るなら来い」


正直こいつにはもう呆れてる

物心ついたときからこうだからな…


昔は体が小さかったから大丈夫だったけど

だんだん狭くなって、かたっぽがベットから落ちるようになって

それを見かねた親がダブルベッドを買ってくれたが


心が狭い


いくら姉弟とはいえいい年した女の子と一緒に寝るのはいつまでたっても慣れない

風呂は大丈夫なのに何故だろう


…まぁ、落ち着いてくればそうでもないけど


「おっじゃまっしまーす♪」


何でこいつはこんなに元気なんだ


ゴソゴソ


ーやっぱりくっつくのか

昔から一緒に寝るときはぴったりくっついてくる


「あんま動くなよな、寒いから」


「ん〜、こうしてればあったかいよ?」


そういうとあいつは腰に手を回してきた

いつものことながらドキドキしてしまう


「ねぇ、おにいちゃん?」


「なんだ?」


「さっきの、どきどきした?」


「さっきのって?」


「一緒に寝よっか?っていったときだよ^^」


なぜそれを聞く…

ドキドキ?

しない方がおかしいわ


「す、するわけないだろ!」

毎度のことながら精一杯隠します


「え〜?ほんとに〜?」


そして何故かいっつもばれてる


「まぁいいや、ねぇお兄ちゃん?」


「なんだ?」


「こっち…むいて?」


これもいつものことだけど

やっぱりドキドキする


「ほれ、これでいいか?」


望み通り向いてやるおれ


超優しい(笑)



「うん♪ありがとう^^」


「もう寝るぞ」


「わかったぁ、おやすみなさい」


「あぁ、おやすみ」





そして10分くらいたった


寝付きが悪い俺とは対照的に、こいつは驚くほど寝付きがいい


「おまえはいっつも寝るの早いよなぁ」

寝てる姉に呟く



ーホント、寝顔はかわいいのにな〜


いっつもいっつもやかましいくらいに元気だからな


少しはおとなしくしていて貰いたい




ホントこいつといると、うんざりするしめんどくさい


つかだるい


でも不思議と嫌じゃない


そのだるさが心地いいとさえ感じることがある


姉弟という縁だからだろうか



姉をこう思ってしまうのはあれかもしれないが

結構かわいいとこもあって、俺のために色々してくれる


前に通ってた学校や、今働いているバイト先の人々は、俺のためと思うどころか、俺のことを考えてすらいなかったからな


必殺被害妄想


こうやって勝手に一人で落ち込んでるときも、誰よりも早くそばにいてくれて…




ん?

そばにいてくれる?

俺のために?


少し過去を振り返った


…確かに姉弟なら、姉弟のために何かをするのはふつうだ


だけどこいつのは少し違くないか?


俺の好みの髪型や服装にしたり


いきたいところがあったりすると、デート(?)にも誘ってくれる


姉弟じゃなかったら完全にあれじゃないか?


あいつが俺のためにとしてくれたことは、もう数え切れないくらいある


いやでも、それは姉弟だからであって

…だからって髪型まで変えるか?




…もしかして、もしかしてこいつ…


俺のこと…



ーいや、ないないww

何でその結論になるんだww

いつもの自意識過剰だってw

だって姉弟だぜ?

ありえないっつーの!


それに、仮にこいつが俺を好きでも俺はー


俺は…


ー俺は?


…俺は、どうなんだ?



………

まぁいいや、寝よう


俺は考えるのをやめた


何故か少し怖くなったから





「おやすみ」


再びそう呟くと

俺は姉の長い髪をなで、寝息をたてた



ー ー ー ー ー ー

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